2009年05月07日

週刊TV情報誌「TownMarket TV」

リクルートの新サービスです。

リクルート:週刊TV情報誌「TownMarket TV」
http://townmarket.jp/MP/touroku/

誰でも思いつくような何てことのないサービスですが、新聞業界への配慮など、実際に形にするために、実はすごく高いハードルをクリアしてスタートしています。
こういうことを“やり切る”のが、リクルートの本当の強みかもしれません。

まだ、神奈川県の横浜市・川崎市・相模原市と東京都の町田市のみですが、今月末には東京都の目黒区・世田谷区・中野区・杉並区・品川区・大田区でもサービスを開始するようです。

早く文京区でもスタートしてくださいませ。

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2009年03月05日

「高いから安心」より「安くても安心」

「「あなたは何派?」マーケッターを血液型みたく4つに分類」
hhttp://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20090302/187801/

最近話題になっているマーケター「勢力分布マトリックス」の生みの親である山本直人氏のインタビューです。

この人は博報堂の出身の独立マーケターなのですが、実際にこうやって世の中の話題になるネタを定期的に提供している事実からして信頼できるマーケターです。

この「勢力分布マトリックス」なんてどうってことない分類なのですが、この分かりやすさ、共感性はやはり只者ではありません。


しかしながら、私がこの記事を本ブログで取り上げようと思ったのは、4分類ではなくて、記事の中盤にあった次のフレーズです。

現在のブランドの価値とは、「高いから安心」より「安くても安心」

これも、とても分かりやすい何てことないフレーズなのですが、今後この視点なしにブランディングが検討されることはありえないようなパラダイムシフト的な指摘です。日本語で「目から鱗」といいます(笑)。

小難しいことを捏ね繰り回したり、借り物の論理の上に構築するのではなく、一言で本質をズバっと言い表す「インサイト」力がすばらしい!
こういう人を「一流」っていうのでしょう。


このフレーズは、皆さんもいつも頭の片隅に置いておいたほうがよさそうですよ。

Posted by simfarm at 08:12 | Comments (0)

2009年01月13日

大キーワード「非所有」

私は、「非所有」が、これから10年間の大キーワードになると思います。

今までも「非所有」への流れはありましたが、とにかく、これからは革命的に進行しそうな気配がプンプンしています。
皆さんは、そう感じませんか?

家を持たなくても、車を持たなくても、高級ブランド品を持たなくても、モノを保管する収納スペースがなくても(笑)全然大丈夫。逆にそっちのほうが「賢そうな」「(比喩的に)荷物の少ない」「開放的な」「自由度の高い」「何かにせきたてられない」「気軽な」「環境にやさしい」という世の中になってきそうです。

もちろんビジネスも、「所有型から非所有型に」転換できる市場を探すと間違いなく当たるでしょう。
また、既に非所有型の市場が出来ていたとしても、「賃貸住宅」市場のようにまだまだお粗末な市場の場合は、十分に白地があると考えていいでしょう。

最近、ラグジャリーブランドバッグなどのレンタルが当たっているというのは、小さい話ですがその萌芽ですね。


引いては「私有」=「資本主義」が根本から問い直される流れにつながるとみて間違いないでしょう。

Posted by simfarm at 14:29 | Comments (0)

2009年01月02日

HONDA「ある日突然グリーンマシーン」

今年大攻勢をかけているHONDA インサイトのWeb動画広告です。

「ある日突然グリーンマシーン」

第1話では車の自己否定から入っていたり、第4話では普通の材料を使うという普通でなさを強調していたり(プリウスとの差別化ですね)と、面白いことは面白いのですが、正直かなり冗長です。

試みは評価できるのですが、やっぱり動画はもっと短くないとダメですね。

皆、そんなにヒマじゃないですって。

Posted by simfarm at 21:25 | Comments (0)

2008年12月22日

恩蔵直人はかく語りき

恩蔵さんて、学部長に出世されてたんですね。
自分を商品としたマーケティングがちゃんとできたってことですな(笑)。

機能や品質で勝ってきた成功体験からの脱却を
価格競争の泥沼から抜け出すブランド経営
恩蔵直人(早稲田大学商学部長)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20081219/180784/?P=1

コトラーさん同様に、あったり前のことを言ってますが、やはりこの人の言うことには何だか説得力があります。

こういうのを「ブランド」というのでしょう(^-^)

Posted by simfarm at 07:17 | Comments (0)

2008年12月16日

コトラーはかく語りき

「マーケター諸君、今がチャンスだ」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20081211/179881/

思い切り当たり前のことをおっしゃってますが、この方の言葉は重みが違いますね。

Posted by simfarm at 10:02 | Comments (0)

2008年11月30日

すごいビジネスチェア

岡村製作所、OKI(沖電気工業株式会社)と共同開発を行った“ロボット椅子”のコンセプトモデルが発表になりました。

leopard003.jpg

☆オカムラと世界初 筋肉のメカニズムを搭載したシーティングを共同開発
http://www.oki.com/jp/press/2008/11/z08097.html

☆岡村製作所、OKI(沖電気工業株式会社)と共同開発を行った
 新コンセプトシーティング「Leopard(レオパード)」のコンセプトモデルを発表
http://www.okamura.co.jp/company/topics/office/2008/okileopard.php

何とこのワクワクするような未来椅子を開発したのは、大前研一のアタッカーズビジネススクールの村山涼一氏講座で私と同期だったFさん。

講座で提案したアイデアがそのままこうやって形になりました!

「苔の一念」というか何と言うか。。。いやはや大したものです。

来年の5月に発売らしいのですが、早く座ってみたい~♪

Posted by simfarm at 08:40 | Comments (0)

2008年09月07日

ドイツ人研究(その1)

ただいまドイツ人の研究にいそしんでます。

かなり古い本ですが、

『七つの資本主義』(C・ハムデン‐ターナー、A・トロンペナールス著/日本経済新聞社)

からわかった「ドイツ人」像です。

今の日本人はやはり偽ドイツ人じゃなくて、偽アメリカ人なんだな~と思います。


<ドイツ人の特徴>

●「国家によらない共同社会主義」 企業活動の目的はもはや利潤の最大化ではなく、社会にできる限り多くの貢献をすること。

●目標合理主義

●ドイツ人は規則や法律といった普遍的な規約に囲まれて生活している。

●英語圏の経済では常識となっているような公的部門と私的部門を鮮明に区別するのではなく、大陸公法の伝統に則ったドイツには、公益と私益を調停する任務を帯びた中間組織が数多く存在する。

●1945年以降のドイツを持続的に進歩させているものこそ、二重の普遍主義概念、すなわち連邦レベルにおける自由競争の枠組みと、地域レベルで地元の企業に優位性をもたせることを目的として試みられるさまざまな政策や技術、規則面での社会的実験なのである。

●ドイツ人は混沌に至るさまざまな隠された道に精通している。

●ドイツ人はたいへん生真面目な道徳観の持ち主である。彼らは文化をおおいに敬うし、職業は単なる仕事というよりは天職である。概して文化はエリートのかっこつけでもなければ、少数の好事家が楽しみにふける対象でもなく、ドイツ人の共有する価値体系に組み込まれており、文明に対する不滅の賜物とみなされている。文化をその地域の道徳的精神的情報的インフラストラクチャーの一部としてみなす全体的な文化観に立つ。

●ドイツ人は人間と環境とに一体感を抱いている。

●技術の完成を目指して耐久生産物によって社会への貢献をかなえる機会が絶えず存在することに比べれば、利潤の追求は、程度としてもささやかなものでありほとんど評価されない。

●ドイツ人の私的空間は非常に大きく、その外に広がる公的空間は小さいしそれすら相対的にみて近づきにくい。ただし、仲良くなると一生付き合う。

●そのくせ、ドイツ人の88%という多数が、集団に参加することを好んで一人で働くことを拒否している。

●ドイツの管理職は「あくまで合意を求める」のに対して、英米の管理者は採決の場で勝利を収めることを好む。

●ドイツ人は肩書きを血眼になって求める。

●ドイツ人の本性には二つのくっきりと分かれた側面がある。一方で彼らは豊かな内面的生活、情緒と観念論とプライバシーと深密さと感受性の世界に心底から引かれている。友情もこの世界に属する。他方で、ドイツ人はきわめて実際的で野心家である。

●「良い」「悪い」とか「成功」「失敗」とかの評価は意味をもたない。労働階級の若者のほとんど全員が、自分が有用であると感じ誇りをもって貢献することのできる適所を見出している。

●ドイツでは従業員の70%が仕事上の資格を有している。

Posted by simfarm at 15:36 | Comments (0)

2008年08月22日

最近の若者

いまどきの若者の特徴は、

・「やればできる子」という自己認識
・現場からどんどん遠ざかる志向
・職業選びが、どんどん「楽してできるものが良い」という方向にいってる

らしいのですが。。。

学生時代の私は、まさしくそういう人でした。今でもそうかも(笑)。

そんなに人間の根っこなんて変わりませんよね。

Posted by simfarm at 15:18 | Comments (0)

2008年08月12日

各種レコメンデーション

私が日常利用しているネットサービスに、「レコメンデーション機能」がありますが、結構当たっているものあったり、「???」なものあったりなので、整理しておきます。

◆amazon 「マイページ−志村和明さんへのおすすめ商品」

 1.『フードセキュリティ−だれが世界を養うのか』(レスターブラウン)
 2.『エネルギー危機からの脱出』(枝廣 淳子)
 3.『地球白書 [2007-08]』(クリストファーフレイヴィン)
 4.『生きる命』(丸山健二)
 5.『チーム・キットカットの きっと勝つマーケティング』(関橋英作)

 → ほとんど最近買った著者の本なので、すごくわかりやすいのですが、意外性はなし。


◆iTunes Store 「JUST FOR YOU」

 1.I'm Not in Love(10cc)
 2.The Damned Don't Cry(Visage)
 3.Straight Up(Paula Abdul)
 4.The Tide Is High(Blondie)
 5.My Favorite Things(土岐麻子)

 → こちらは全く買ったことのないアーティストばかり(しかも知らないアーティスト多数)。
   意外性は高いが、納得感はやや薄い。


◆Googleニュース「sim●●@gmail.com さんへのおすすめニュース」

 佐々木希 「男性は中身。顔は関係ない!」
 時事通信 - モデルで女優の佐々木希(20)が初の写真集「nozomi」(集英社刊)発売記念イ ...

 『シャフト』の主題歌でオスカーを受賞したアイザック・ヘイズ、死去
 シネマトゥデイ - 魅惑的なバリトンで有名な映画『シャフト』のテーマ ...

 『ファンタシースターポータブル』が出荷本数50万本を突破 - 発売後1週間で
 マイコミジャーナル -セガは11日、7月31日に発売されたプレイステーション・ポータブル専用ソフト『ファン ...

 → 全く意味不明(^-^;)。Googleさん、これは私の潜在欲求なのでしょうか?

Posted by simfarm at 06:23 | Comments (0)

2008年08月10日

「環境性」=「経済性」でなきゃいけない

備忘録として。

前回のプリウスの記事を書いてから何とも嫌な違和感があったのですが、やっと分かりました。

「環境性」を外部経済性としてとらえている限りは堂々巡りになるんですね。

内部化して「経済性」に組み込まなければならない。

「環境性」を付加価値として高価格で取引される社会システムを作るか?
「環境性」の欠如をマイナスの付加価値として(税制などで)逆に低価格で取引される社会システムを作るか?

いずれにしても、「環境性」=「経済性」としない限りは、根源的な解決には至らないのではないかと思い至りました。

Posted by simfarm at 22:57 | Comments (0)

プリウスの記号変容

本日届いた「日経消費マイニング」8月号に興味深い記事がありました。

「特集2 ガソリン高騰で進むマイカー族の「日常回帰」」
という特集の中に、今年1月と7月の2時点を比較した、乗用車の選択基準の増減データが紹介されています。

<増加した選択基準>

「燃費の良さ」(32.8%:+12.9ポイント)
「価格の安さ」(21.8%:+6.6ポイント)

<低下した選択基準>

「乗り心地」(4.5%:▲6.4ポイント)
「環境への配慮」(0.5%:▲5.7ポイント)
「メーカー」(3.8%:▲5.3ポイント)

この半年で、車はブランドを見せつける記号でも、快適な乗り心地を楽しむものでもなく、地球環境に関しても「それどころではない」、単なる「足」になるつつあると分析しています。

トヨタ自動車も、

「今やプリウスは、オーナーの環境志向を見せつける記号ではない。燃費の良い実用的な車として売れている。」

とコメントしているそうです。

こうやって考えると、「環境配慮」「エコ」という記号の消費は、多分に有閑的な衒示消費(ウェブレン)であるのかもしれず、今後しばらく続くであろうデフレ経済の中では「経済性」に焦点が当って、「環境性」への意識は減退するのかもしれませんね。

Posted by simfarm at 13:00 | Comments (0)

エコの「見える化」の十分条件は?

リクルート住宅総研の今年の研究テーマは「住宅の省エネルギー化(≒省CO2)」です。
今年4月くらいから取り組み始めましたが、10月に2週間ほど環境先進国のドイツ、イギリスなどを視察することが決定し、いよいよ本気モードに突入しました。

世界的な"環境ファッショ"の中にあって、現在の焦点は圧倒的に「省CO2」であり、産業的には「排出権取引」、消費者に対しては「可視化」「見える化」がホットなテーマになっています。

専門家は、口をそろえて「可視化」「見える化」と言ってます。

そして、「カーボンフットプリント」というソリューションが人口に膾炙するようになりました(専門家の中で人口に膾炙するというのも変だけど)。

昨日家に届いた「日経エコロジー」にも、数カ所で取り上げられていました。

先行する「可視化」「見える化」には、「エコリーフ」がありますが、これがまたとにかくわかりづらい(><)。

たとえ「見えて」も、難しかったらダメ。

以前ブログに書きましたが、400倍以上になっている情報の洪水の中で、基本的に生活者は新しい選択肢なんて求めていません。
Web3.0の中心テーマは「レコメンデーション」だと言われる通り、生活者は「これがいいよ」とストレートに言って欲しいんです。
なるべく選択なんかしないで生きていきたい。それが大多数の庶民なのです。
どうしても賢い人たちは自分がそうだからといって、多くの選択肢を用意してしまいがちなんですね。
余談ですが、これって、そのままリクルートの今後の課題です。

そう、「見える化」はあくまで必要条件。

十分条件にするためには、

①それこそアホみたいに簡単にすること
②選択基準の3番手以内まで関与度を高めること(これがまた難しいんですが)

の2点が必須でしょう。

それが難しいようなら、法律などで「義務化」するしかありません。

「カーボンオフセット」みたいな末路を辿るかどうか見物です。

Posted by simfarm at 07:04 | Comments (0)

2008年07月30日

分散=豊穣=選択肢の拡大=幸福 の時代じゃない

この10年で情報の流通量は410倍に増加したといいます(総務省:「情報流通センサス」)。

人類が1999年末までに30万年かけて蓄積した情報の総量は120億GBだそうですが、2006年1年間に生み出されたデジタル情報量は1610億GBと、単年度で13倍にのぼるそうです。
2010年には9880億GBとなり、2006年の6倍、人類の1999年末までの累積の82倍に達すると予測されています(IDC予測)。

これからは、どうやったって情報は処理しきれないので、

「ライフスタイルの選択肢拡大」=「幸せ」

という黄金律はあやしくなってきます。

きっと「ご託宣」の時代が到来します。

「声の大きなご託宣コンサル」か「占い師」が大儲けできるでしょう(^-^)。


まじめに考えると、「情報整理」産業が隆盛すること間違いなしです。

Posted by simfarm at 11:02 | Comments (0)

2008年07月25日

MISAWA WEB DIRECT

インターネットで注文住宅が買える時代になりました。

「MISAWA WEB DIRECT」
http://www.direct.misawa.co.jp/index.php

<ニュースリリース>
http://www.misawa.co.jp/misawa/news_release/misawa/pop-up/release-pages/2008_01_06/080716.html

多分売れないと思いますが(笑)、取り組み自体は大変画期的だと思います。

Posted by simfarm at 05:53 | Comments (0)

2008年07月24日

MOSDO!

モスバーガーとミスタードーナツの業務提携プロジェクト

「MOSDO!」
http://www.mos.co.jp/mosdo/

私は今日始めてTVCMを見ました。
全くのシンメトリーなCMになっていて(上記HPのCMで「両方同時に見る」を見てください)、
とても好感の持てる出来でした(^-^)。

これからの時代は、「競争戦略」じゃなくて「共創戦略」なんだと思いますよね。

最近、4Pに「Partner(どこと組むか?)」を加えた5Pを提唱するマーケターも散見されるようになりました。

Posted by simfarm at 12:30 | Comments (0)

2008年07月23日

おがわ温泉「花和楽の湯」

これはすごい!

NB online 【“世界で売りたい” 日本のニュー・サービス】
値上げしてお客を獲得~年間30万人がやって来る「埼玉にある温泉」
おがわ温泉「花和楽の湯」
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_25380_432914_159

石井淳蔵氏のいう「創造的適応>コマーシャル・イノベーション(製品と消費者の関係を変えること)」(ブルーオーシャン見つけともいう)の最も手っ取り早い方法の一つは、

ライバルを異業種から選び、戦う土俵(コンセプト)を変えていく
※ネットカフェのライバルをホテルに設定するなど

ことだと私は考えます。

「花和楽の湯」は、“日帰り温泉”というカテゴリーながら、ライバルを“温泉旅館”に設定していますね。
その時点で「勝ち(価値)」は見えたのだと思います。

しかも、

高価格戦略により、感覚価値を増加させ、顧客を絞る

ソフトを競争優位とする

など、本当にマーケティングの王道を進んでいます。


マーケターとして、重要なケースとしてストックするのはもちろんですが、
経営者として、私自身も見習わねばと思いました。

近日中に行ってみよう!

Posted by simfarm at 07:43 | Comments (0)

BREOの北川景子

「あっかんべー、あっかんべー、あっかんべー」でおなじみのブレオが北川景子を起用しましたね。

「息きれい編」
http://www.glico.co.jp/breo/cm.htm

前のCMはややキモいながらも機能をよく伝えていたのですが、相当浸透が進んだので、今度はベネフィット訴求に転換したのですね。

それにしても、「docomo2.0」で出てきたときには「誰?このパッとしない子は?」と思っていた北川景子ですが、月9出演といい、随分と存在感を増してきました。

いい意味で、とてもエロいCMです(^-^)。

Posted by simfarm at 06:45 | Comments (0)

2008年07月16日

時代はOOH

「販促会議」5月号別冊の「交通/OOHメディア活用ガイド2008」を読みました。
面白い試みがそれこそ目白押しで、右脳がとても喜んでます。

インターネット以外のメディアが地盤沈下しているのに比べて、OOH(Out Of Home)は微増ながら伸びていて、プッシュメディアとしての役割は増大する一方です。
携帯電話とCGMの普及によって二次的波及効果が拡大しており、今後も期待大のメディアなのです。

クリエイティブの幅が非常に大きく、提供する側も受け取る側もお互い知恵の出し合いで楽しいですよね。


そういえば、以下のようなニュースが飛び込んできました。
OOHの世界はメディア創造が活発になってきましたね(^-^)。

◆トヨタ、新車購入者に広告報酬

トヨタ自動車は、購入した新車に広告を貼ることで一定の報酬を得られるというオプション
サービスを、15日より開始した。購入者は90日間の広告掲出で6万円の報酬を得る。今回の
サービスは試験的な位置づけで神奈川県(50台)と北海道(15台)で販売する新車に限定し、
対象車種は「bB」など3車種。神奈川県ではUSEN(GyaO)、北海道では北海道テレビ放送の広告が
ドア部分にプリントされる。電通が営業を担当。「新車の購入促進とともに、広告媒体ビジネス
としての可能性も探る」(国内業務部BR中長期計画室)。

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2008年07月14日

無気力消費者

1号遅れで「宣伝会議」の7/1号を読みました(定期購読してます)。

特集は「無気力消費者に効く広告」

「無気力消費者」とは、いわずもがな若者を評しての消費者像です。

「無気力なのは表層であり、薄皮の向こうには、エコ的でまともな欲求がある」という「R25」の藤井編集長のコメントにはなるほどと共感しました。
リクルート住宅総研で行った調査でも、若者の「まともさ」が確認されています。

企業側の55年体制型マーケティングが通用しなくなったからといって、若者に「無気力」とか勝手なレッテルを貼るのはもうやめましょうよ。

結論として、彼らに受容される価値とは、

①人とつながれること
②おトク感(コストパフォーマンス)
③社会や世の中に対しての正しさ(未来を明るくする確かな価値)

と締めくくっており、大変共感できました。


そして今日届いた最新7/15号の特集は、
「サービス精神過ぎれば無礼!ホスピタリティの勘違い」

最近立て続けにCS調査の依頼が入っているので大変興味深いです(^-^)。

Posted by simfarm at 16:16 | Comments (0)

2008年04月20日

4月19日 docomo様のご託宣

NTTドコモが、ロゴやスローガンなどを一新するみたいですね。

各所で非難轟々ですが、いやいやそんなに悪く言うもんじゃありません。
NTTドコモ(以降新ロゴに従って「docomo」にします)は、いろいろな教訓を私たち庶民にお示しくださっているのです。

そのご託宣の数々を列挙してみましょう。


①docomo様は、私たちに「この世界の多様性」を示してくれました。世の中のトップ企業がみんなTOYOTAや花王や日清のような鉄板企業ばかりだと、つまらないものです。トップ企業でもこういう人間臭い企業があるんだということが、どれだけ世の中に元気を与えてくれるか知れません。

②docomo様は、私たちに「電通がクライアントを食い物にする力」を示してくれました。多分全て電通様の進言の通り良きにはからえという状態になっているのだと思われますが、いやはや電通様は大したものです。とことん食い物にしている様子がよくわかります。

③docomo様は、私たちに「仕事は無難がよい」ということを示してくれました。実際に出てきたものをみると、そう表現するしかありません。「和をもって貴しとなす」を体現しているのでありましょう。誰も傷つけないことが大事だということを教えてくれます。また、日本のトップレベルの仕事でもこの程度のレベルにおさめればよいということを知らしめることによって、「ワークライフバランス」の推進に貢献することを目論んでいるのでしょう。

④docomo様は、私たちに「ネタおよびオリエンテーションの大切さ」を示してくれました。流石のTUGBOATでも、ネタがしょぼければあんなクリエイティブしか作れないのですよね(これは「ドコモ2.0」の話ですが)。

⑤最後に、docomo様は、私たちに「貧すれば鈍する」ということを改めて示してくれました。

では、新しいdocomo様の施策を見てみましょう。


◆しっかり反省している「新ドコモ宣言」

  1.ブランドを磨きなおし、お客様との絆を深めます。
  2.お客様の声をしっかり受け止め、その期待を上回る会社に変わります。
  3.イノベーションを起こし続け、世界から高い評価を得られる企業を目指します。
  4.活き活きとした人材で溢れ、同じ夢に向かってチャレンジし続ける集団となります。


◆auに近づいて打倒SoftBankの共同戦線を明示したと思われる「新ロゴ」

docomo.gif

◆未来感あふれる「新スローガン」

  「手のひらに、明日をのせて。」


◆きれいな言葉を紡いだ「新ブランドステートメント」

  これからのドコモが目指すこと
  それは、人と人、人と明日を、新しい絆でつないでいくこと。  
  そのためにまず、
  一人ひとりのあなたと、きちんと向き合い、関わり合うことからはじめます。

  昨日までできなかったことを、次々とかなえながら
  それぞれが今、いちばん必要としていることに、真っ先に応えること。
  そして、あなたが生きていく今日を、明日を
  もっと気持ちよく、もっとあなたらしくしていくこと。

  ドコモは、一人ひとりの手の中で
  その毎日を一緒に歩いていこうと思います。
  そして、あなたを自由な明日へと導く、新しい扉になろうと思います。

  いつでも、どこでも、あなたと明日をつなぐために。
  その手のひらから、限りない可能性を広げるために。


■新ブランドステートメント・スローガンサイト
  http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/about/outline/identity/special/

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2008年03月16日

3月15日 日本の世帯数の将来推計

国立社会保障・人口問題研究所から「日本の世帯数の将来推計(全国推計) 平成20年3月推計」が公表されました。

「日本の世帯数の将来推計(全国推計)の概要」
http://www.ipss.go.jp/pp-ajsetai/j/HPRJ2008/yoshi.html

これは5年ごとに推計されるもので、マーケターやリサーチャーは当然のごとく押さえておくべき数字です。

世帯の種別にグラフ化してみると、おそろしい勢いで「単独世帯」が増加している(増加していく)ことがわかります。
1990年と2005年を比べても、相当世帯構造が変化していることがお分かりになるでしょう。

世帯.jpg

この推計では触れられてはおりませんが、ご存じの通り、2006年には「単独世帯」が「夫婦+子世帯」を抜いて、今や事実上の標準世帯は「おひとり様」になっています。そして、私が65歳になり、娘の日月が社会人になる(大卒なら)2030年に至っては、4割近くが一人で暮らしているという世の中になるのです。

この構造変化により何が変わるのでしょうか?
当たり前ですが、ものごとを考える際には常に頭の片隅に置いておきたい問題ですね。


<今日の五兄弟(一人&四匹)>

日月(三女)
hiz080315.jpg
【D300+AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED】

ケン(長男)
ken080315.jpg
【D300+AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED】

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2008年01月02日

1月2日 D300

nk_d300_011.jpg

ニコンのD300をいじり倒しています。

キムタクがCMで言うとおり、「やっぱいいわ、ニコン」「It's my treasure」です。
いじればいじるほど、どんどん良さが実感できますね。

わかる人にしかわからないと思いますが、私が気に入ったところを3つあげると、

①高感度撮影
D3には及ばないものの、高感度撮影のノイズが無茶苦茶少ない。ISO800までは常用で使えますし(ISO200~640よりもノイズは少ないくらい)、ISO1600も十分キレイ、ISO3200でも大判で印刷しない限りは破綻はありません。

②アクティブD-ライティング
これは超優秀。ハイライト部の白飛びやシャドウ部の黒つぶれがかなり軽減されて、見た目に近いコントラストに仕上がります。RAW現像をする時に中間部を立ち上げる処理と同じ感じですが、RAW現像をする人は一部なので(私も今はやっていません)、この機能はかなり嬉しいです。常用でONにして使っています。

③3D-トラッキング
これが技術的には最もスゴイ機能です。51点(!)のダイナミックオートフォーカスエリアとRGBマルチパターン測光用の1005分割センサーを組み合わせて、選択したフォーカスポイント周辺の“色”を記憶して、対象物を追従し、ピントを合わせ続けます。一言でいうと「色認識オートフォーカス」。これがとにかく機械的に面白く、ネコがすばやい動きをしても、しっかりとピントを合わせ続けるのを見ると、感動すら覚えます。こちらも常用でONにして、カタカタとピントを合わせる姿を楽しんでいます。

①以外は、興味のない人にはわからないですね(①もわからないか?w)


マーケティング的にいうと、やはり「新商品を上市し続ける」ことの重要性を論ぜずにはおれません。

ニコンが好調なのは、とにかく新商品を投入することで世の中とコミュニケーションをとり続けていることが最大のポイントなのです。
携帯電話市場の現在の雄はsoftbankですが、auの凋落の原因が新商品(新価値)投入の遅れに一因があるのと一緒です。

D200→D80→D40→D40X→D300→D3と矢継ぎ早に全方位の新商品を投入し続けましたし、レンズにしても、まさに今現在、35mm(ニコンではFXフォーマット)用のものすごい魅力的なレンズを出し続けています。

ちなみに、私が狙っている新発売のレンズは、大口径広角ズームの「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」と大口径標準ズームの「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED」です。これに既発売の「AF-S VR NIKKOR ED 70-200mm F2.8G」を加えて、F2.8通しで14-200mmを手に入れたいというのが、ニコンユーザーのみならず、写真愛好家全体の夢だと思います。
でも、これらを全部揃えようとすると、定価で80万円超、実勢で70万円弱かかります。
私は今年は光学系の会社の仕事にかかわる可能性があるので、経費で落とそうマジで考えています(爆)。


<今日の五兄弟(一人&四匹)>(シリーズ化決定)

ケン(長男)、チビ(次男)、ユキ(長女)
3兄弟.jpg

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2007年05月11日

DoCoMoの反撃!?

皆さん、DoCoMoの新CM見ました?

DoCoMo 2.0「ティザー」篇
http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ad/tvcm/070510_01.html

いまさら「DoCoMo 2.0」だって・・・(泣
「そろそろ反撃してもいいですか?」だって・・・(大泣

負けを認めたのね・・・。
痛すぎる・・・。

しかも、今流行りの大量タレント投入型広告手法(資生堂「マキアージュ」「椿」「UNO」、ロッテ「ガーナ」など)の2番煎じ・・・。

しかも、起用したタレントの8名もどっかの色がつきまくっていて新味なし・・・。
タレントは、浅野忠信、長瀬智也、妻夫木聡、瑛太、吹石一恵、土屋アンナ、蒼井優、北川景子

最後の「どんな技を使うかは、ヒミツ」ってメッセージ、「お前、オナニーもいいかげんにしろよ!」って感じ・・・。


auユーザーである私は、このティザー広告を見て、逆にauを持っていることを誇りに思えましたよ(^-^)。
とにかく今のところでは、「痛すぎて見てられない」CMです。

「貧すれば鈍する」歴史に残る大失敗となるのか?、実はこういうマイナスのbuzzを起こすことも含めてすべて織り込み済みなのか?(少しにおいますねw)

まあ、これからどんな「反撃」をしてくるのか、期待してウォッチします。

Posted by simfarm at 06:36 | Comments (3)

2007年04月20日

「ヘタクソ公式HP」

最近増えているなあと思うのが「ヘタクソ公式HP」(志村命名)。
「ヘタウマ」じゃなくて「ヘタクソ」。
その「ヘタクソ」そのものをバズネタとしてしまおうという意図がプンプンするやつ。

全世界でヒットし、前評判がうなぎ上り高まっている映画
「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」
の公式HP http://movies.foxjapan.com/borat/main.html
がそれ。

ボーラット.jpg

昨年大ブレイクした
「涼宮ハルヒの憂鬱」の公式HP http://www.haruhi.tv/
もそう。

涼宮.jpg


実際結構バズネタになってるようですが、どうですかね?こういうの。

Posted by simfarm at 08:54 | Comments (0)

2007年03月28日

資生堂企業CM「あなたのキス・・・ 篇」

資生堂の企業広告第3弾のテレビCM「あなたのキス・・・ 篇」です。
このシリーズは本当によいですね。
今回も心にしみ入ります(私にはもしかしたら女性的なところがあるのかもしれませんw)。
http://www.shiseido.co.jp/corporate-ad/070325ad.htm
3.jpg

第1弾 新聞広告 「一瞬も 一生も 美しく 篇」
http://www.shiseido.co.jp/corporate-ad/070101ad.htm
1.jpg

第2弾 テレビCM 「新しい私になって 篇」
http://www.shiseido.co.jp/corporate-ad/060828ad.htm
2.jpg

資生堂のことがどんどん好きになってきましたよ(^-^)。

Posted by simfarm at 10:37 | Comments (0)

2007年03月04日

「普通の人」

GI風景2.jpg

「普通の人」なんて本当はいないんですけど、「普通の人」がどんな人かを想像できないと大した仕事なんてできません。
ヒットを生み出す人というのは、本人のライフスタイルはいくら尖っていたとしても、必ず頭の中には「普通の人」をしっかりと持っているものです。「普通の人」のほとんどの人が共通して持っている欲や不安や不満がわからなければ、所謂「当たり前」なことに気づかなければ、何をやったってダメです。

実は普遍的な欲なんてのは、そう種類は多くありません。
賛否はあろうが、マズローの5(6)段階欲求がわかってれば十分です。
「意味性」を難しく考える必要なんて全くありません。
「意味性」は単純であればあるほどいいのです。

ただ、たった5つ(6つ)のマズローの欲求さえ腹に落ちている人は少ないように思います。こんな簡単な想像さえ出来ない人が大半なのです。
そして、出来ない人ほど、突飛さや斬新さなどの形態の強度に固執する傾向があります。何故かというと、そっちの方がもっと簡単なことですから。

昨日「普通の人」たちのグループインタビューを2組聞きながら、そんなことを考えました。

Posted by simfarm at 09:01 | Comments (0)

2006年12月13日

「Wii」傍流ビジネス

既に「PS3」はどこかに忘れ去られ、ブロゴスフィアは「Wii」一色でございます。

YOUTUBEに「Wii」のコントローラーによる被害映像が沢山UPされてます。
http://www.youtube.com/watch?v=z_gNN0qY_ZI&eurl=
http://www.youtube.com/watch?v=35Dwkgjt4bo&eurl=
http://www.youtube.com/watch?v=sLps-FTlZ5E&eurl=

テレビの防護グッズをはじめ、コントローラーの保護グッズとか売れるでしょうね~。

競馬ジョッキー系のゲームでは、ロデオボーイとかジョーバとのコラボ商品ができたりして・・・(NIKE&iPodみたいなね)。

これだけ革新的な商品が出ると、傍流のビジネスも花盛りになることでしょう。
なんだかワクワクしますね(^-^)。

Posted by simfarm at 22:19 | Comments (0)

2006年11月06日

『日経トレンディ』06年ヒット商品ベスト30

1位 ニンテンドーDS Lite&鍛脳ゲーム(◎)
2位 軽自動車
3位 資生堂 TSUBAKI(◎)
4位 mixi(◎)
5位 W-ZERO3
6位 植物性乳酸菌 ラブレ(◎)
7位 EOS Kiss Diital
8位 ダ・ヴィンチ・コード
9位 ルックきれいのミスト
10位 男前豆腐店(◎)
11位 SA800i
12位 オーツーサプリ(◎)
13位 ハイカカオチョコレート(◎)
14位 TRUE
15位 疾病保証付き住宅ローン
16位 ウイルスセキュリティZERO
17位 IKEA(◎)
18位 SOYJOY(◎)
19位 えびフィレオ
20位 置き型ファブリーズ
21位 プレミアムビール(◎)
22位 おなかウォーカー
23位 国家の品格(◎)
24位 エネループ
25位 ワンセグ
26位 黒烏龍茶(◎)
27位 ナイシトール85
28位 MDR-EX90SL(◎)
29位 コラーゲン飲料(◎)
30位 おからこんにゃく

どうですか?皆さんこれくらいはキャッチしてますか?
(◎)は、私が所有もしくは使用経験のあるものです。「MDR-EX90SL」の所有はなかなかだと自負しておりますが(何?、私もまだまだでつな。

この中で早速試してみたいのは「ナイシトール85」。メタボ男性向けの漢方薬です(^-^)。

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2006年11月04日

SOCOND LIFE

『SOCOND LIFE』(セカンドライフ)
端的にいうとオンラインゲームなんですが、これまでの「ウルティマオンライン」みたいなただのオンラインRPGとは全く異なります。
題名のとおり、まさに「第2の世界」が出現してきたんだな~という予感がビシバシします。
日本語版はこれからですが、これは覚えておいてよいと思いますね。

「Second Life とは?」
http://secondlife.com/world/jp/whatis/

「一歩先行くネットワークゲーム『セカンドライフ(Second Life)』の日本語版、まもなく公開」
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2006/09/second_life.html


例えば、既にロイター通信が支局を設置していたり、米国の大手企業が進出しています。

「ロイター通信がネットゲーム「Second Life」内に支局を設立~1」
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2006/10/second_life1.html
「新たな支店はネット世界内、「Second Life」を有効活用する米企業たち」
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2006/10/second_life_1.html

また、早くも日本で傍流ビジネスも出てきました。

「デジハリ、「Second Life」研究室を設立し12月からは専用講座を開講」
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2006/10/second_life12.html

・・・と見ていくと、
どうやらこれは「Kidzania(キッザニア)」どころじゃないお話かもしれませんね。

日本語版が出たら速攻でやってみたいと思いますので、またご報告します。

Posted by simfarm at 10:18 | Comments (0)

2006年11月02日

リサーチャーとマーケターの違い

仕事の企画のために『マーケティングリサーチの論理と技法』(上田拓治著/日本評論社)という良書を洗っていたら、リサーチャーとマーケターの違いが出ていた。

<リサーチャー>    ⇔ <マーケター>
■事実の発見      ⇔ ■アイデアの発見
■過去を調べる     ⇔ ■未来を見据える
■理性的なアプローチ ⇔ ■情熱的なアプローチ
■情報を分析する    ⇔ ■情報を解釈する
■客観的に眺める    ⇔ ■主観的に眺める
■データを重視      ⇔ ■インサイトを重視

「リサーチャー」って悲しいほど20世紀型ですね(泣。
私はやっぱり「マーケター」でありたいです。

Posted by simfarm at 02:52 | Comments (40)

2006年10月28日

購買モデル各種

お客様向け資料用に整理したので、こちらでも紹介しておきます。

■AIDMA(アイドマ)モデル

  A:Attention(注意)
  I:Interest(興味、関心)
  D:Desire(欲求)
  M:Memory(記憶)
  A:Action(行動)

■AIDA(アイダ)モデル

  A:Attention(注意)
  I:Interest(興味、関心)
  D:Desire(欲求)
  A:Action(行動)

■AIDCA(アイドカ)モデル

  A:Attention(注意)
  I:Interest(興味、関心)
  D:Desire(欲求)
  C:Conviction(確信)
  A:Action(行動)

■AIDAS(アイダス)モデル

  A:Attention(注意)
  I:Interest(興味、関心)
  D:Desire(欲求)
  A:Action(行動)
  S:Satisfaction(満足)

■AISAS(アイサス)モデル

  A:Attention(注意)
  I:Interest(興味・関心)
  S:Search(検索)
  A:Action(購買)
  S:Share(情報共有)

■AISCEAS(アイセアス)モデル

  A:Attention(注意)
  I:Interest(興味・関心)
  S:Search(検索)
  C:Comparison(比較)
  E:Examination(検討)
  A:Action(購買)
  S:Share(情報共有)

■AISCETASSRRXS/USモデル

  A:Attention(注意)
  I:Interest(興味・関心)
  S:Search(検索)
  C:Comparison(比較)
  E:Examination(検討)
  T:Trial(トライアル・試行・試用)
  A:Action(購買)
  S:Satisfaction (満足)
  S:Share(情報共有/エバンジェリスト化)
  R:Repeat(再購入)
  R:Relationship(ロイヤル化・関係化)
  XS/US:CrossSell/UpSell(拡大購買)

Posted by simfarm at 22:58 | Comments (0)

2006年10月24日

「生茶 蔵出し封切り」(キリンビバレッジ)

「ヘルシアウォーター」(花王)は絶対に売れないと豪語して撃沈した私ですが、性懲りも無く今度はヒット予測をしておきます。

「生茶 蔵出し封切り」(キリンビバレッジ)
生茶.jpg

低迷し続けている「生茶」ですが、こりゃ、起死回生!相当行けると思いますよ!
CPのバランスが絶妙です。

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2006年09月28日

ICHIKAMI

ICHIKAMI.jpg

随分遅い「2番煎じ」でありますな~。
こういう商品を開発する意思決定のプロセスや、モチベーションの維持について興味があります。私だったら、絶対やりたくない仕事なので。。。

どんな人たちが、どんな顔して、どんな日々を送りながら、上市したのか?
私には厚顔無恥なマネジメント層と、何も考えないアホな社員の顔しか思い浮かべられませんな。
別に「ICHIKAMI」に限った話じゃなくて、世界中のあらゆる市場で、日常茶飯事的に行われていることなんですけどね(塞

Posted by simfarm at 15:19 | Comments (0)

2006年09月27日

Technoratiトップムービー

Technoratiがリニューアルして、過去48時間の間にブログで最も多く話題になったYouTube動画の世界ランキングがスタートしています。
http://www.technorati.jp/pop/youtube/

technorati.jpg

2006/09/27/06:30現在の傑作は、


1位「White & Nerdy」
http://youtube.com/watch?v=-xEzGIuY7kw

アメリカのヲタの歌。日本のヲタの方が一段上ですねw。


3位「言葉にできない more than words can say」
http://youtube.com/watch?v=LIhbap3FlGc

このブログでももう紹介済みですが、何度見てもオモロイ!
世界ランキングで日本の動画が4位になるというのは、日本でのブログおよびYouTubeが相当浸透している証拠。


4位「Tickle Me Elmo X TMX Elmo」
http://youtube.com/watch?v=o4x-VW_rCSE

これ、欲しい~♪うちの飼い猫たちはどんな反応を示すのか?(^-^)

Posted by simfarm at 06:37 | Comments (0)

2006年09月26日

「ドリコムWanted」

ウォンテッド.gif

結構このサービスを待っていた人は多いんじゃない?
私も探したい人沢山います(^-^)。

CNET記事
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20247707,00.htm?ref=rss

Posted by simfarm at 08:24 | Comments (2)

2006年09月23日

村山涼一氏「上級コンセプト・マーケティング構築講座」のすすめ

希代のマーケティングプランナーであり、私の師匠であり、ありがたくも弊社の社外取締役をしていただいている村山涼一さんの最強講座が、今年も開催されることになりました。

村山さん.jpg

大前研一のアタッカーズビジネススクール
村山涼一氏「上級コンセプト・マーケティング構築講座」

http://www.attackers-school.com/seminar/bchigh06.html

この講座は、昨年も開催され、私も参加させていただきました。昨年の優秀賞(村山さんの無料コンサル権つき)を獲得した2案件は、実際にもう事業が立ち上がりそうです(そのうち一つは私もお手伝いしています)。

数週間前に、村山さんから今年もこの講座をやると聞いて、私は今年もまた参加することを即決しました。

私の事業はそこそこ順調ですし、村山さんは弊社の社外取締役ですし、村山さん主催の秘密のマーケティング勉強会にも出てますし、村山さんの理論は相当レベルまで理解しているつもりです。。。

そんな私が、なぜ50万円もの大金を払って、あえてこの講座を受講するのか?ってことです(^-^)

そりゃ簡単な話で、それだけの「価値」があると判断したからです。

私も経営者ですから、大事なお金を無駄につかうようなことはしません。お金だけではなく、講義に出る時間や、講義以外にも日々のAir Campusというネットコミュニティで議論する時間なども相当なコストになります。そのコストを全て合算したとしても、その数倍、数十倍、数百倍、数千倍・・・のリターンが期待できると思うから投資するのです。

私の実利的な目標は、「50歳(あと9年弱)までに資産10億円」です。これなら年5%で回せば、毎年5000万円が金利収入として入ってくるので、金のために働く必要がほぼ無くなります。もちろん本当の目標はお金じゃないのですが、最低限の目標として、お金のために働く必要のない人生を手に入れたいと思っています。「50歳(あと9年弱)までに資産2億円」くらいなら今のペースでも行けると思いますが、目標とは相当なギャップがあります(5倍も!)。

今回の講座は、この実利的な目標が達成できるような絵を描き切りたいと考えています。目標を達成できるような「稼ぐ仕組み」と「ロードマップ」を作るために、村山さんに鏡になっていただくのが最大の目的です。

この講座は、何の目的や目標のない人がお遊びで受けるような講座ではありませんが、私のような目標を持つ経営者や管理職、および起業を志す方々にはぜひオススメしたいと思います。そういった方々には、50万円という金額そのものは問題ないでしょう。まともにコンサルを村山さんに頼んだら0.25~0.5ヶ月分ですから(アハハ)。問題は「時間コスト」の方だと思いますが、それだけの「時間コスト」を費やす価値はあります。
私もご一緒される同志の方々の目標の達成には精一杯ご協力したいと思いますので、一緒に目標達成の絵を描き切ってみませんか?

詳しくは以下の村山さんのブログ、秘書さんのブログをご覧ください。

「カウントダウン上級講座」
http://muraryo.jugem.jp/

「村山涼一の昨日やった企画」
http://ameblo.jp/muraryo/

「村山涼一の秘書のブログ」
http://ameblo.jp/muraryosec/

Posted by simfarm at 22:04 | Comments (8)

2006年09月21日

構造主義

「Lifestyle」というものを追いかけていると、ヤンケロビッチの価値観(Source>Value>Criteria>Taste>Manifestation)の「Source」レベルではなく、もっと、この世界を構成している価値観の束みたいなものを知りたくなります。
それで行きついたのが「構造主義」です。
むかし、
『はじめての構造主義』(橋爪大三郎/講談社現代新書)
を読んで一瞬わかったような気になったこともあるのですが、もう忘れたので(笑)、amazonで「構造主義」で検索して売れている順で一番上に出てきた、
『寝ながら学べる構造主義』(内田樹/文春新書)
を休日の1日をかけてじっくりと読破しました。
寝ながら.jpg
「構造主義取ったどー!」(by浜口)とまではなりませんでしたが、相当深く理解ができたように思います。そして私の「Lifestyle」の探求も数歩進みました。ドッグイヤーと赤線だらけになっちゃったので、簡単にはまとめられませんが(メモ作成中)、大発見だったのは、バルトの言語における「ラング(langue)」と「スティル(style)」という2種類の「不可視の規則」の概念でした。「書き手の栄光、牢獄、孤独」ともいわれる「スティル」ですが、文字通りそれは「スタイル(style)」なのですよ。この個人的な「スティル(style)」と、第三の規制である集団的な「エクリチュール(ecriture)」の概念が、「Lifestyle」の解読に一役買ってくれそうな気配がプンプンします。特に「エクリチュール(ecriture)」は、バルト曰く「おのが『自然』を位置づけるべき社会的な場の選択」であり(わからんですねw)、これが私が常々大事だと思っている「時代の風」という概念に近いではないかと思い至っております。

何だか変なところに入り込んだ感じもしますが(爆)、今はとても知的興奮を味わえているので、このまま研究を続けたいと思います。

他に何か面白いアプローチあるよ!という方がいらっしゃいましたら、どうかコメントにてお知らせください<(__)>

Posted by simfarm at 07:32 | Comments (0)

2006年09月14日

「スゴイ地図」

リクルートのweb2.0サービスの一環なのかな?
「ドコイク?」の一サービスとして「スゴイ地図」http://sugoi.doko.jp/)がリリースされました。

で、早速検索し始めたのですが、まずIEで以下のような画面状態になり、goo RSSリーダーのブラウザでも全く同じような画面になりました。
いくらβ版とはいえ、そりゃないっすよね、リクルート様。
フラッシュとかの動きのセンスが良くて、流石はリクルートだなあととても期待が大きかったのですが、何とも残念です。早急に直してくださいな(愛をこめて)。早く全貌が見たい・・・。
スゴイ地図.jpg

C-NET記事
「クリックだけでスポット情報を閲覧できるフルFlashのローカルサーチ--リクルート「スゴイ地図」」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20233209,00.htm?ref=rss

Posted by simfarm at 14:05 | Comments (1)

2006年09月13日

新作iPod発表

新しいiPodが発表されました。
下の写真は手前が「iPod shuffle」。すげー小さくなってる!!!
奥は「iPod nano」。こちらは、より小さくなって、カラーバリエーションが増えて、筐体がアルミニウムになったらしい。
どっちもワクワクするんだよな~♪やっぱアップルはうまいよな~♪×3
私は多分どっちかを買います(^-^)
iPod.jpg

Posted by simfarm at 07:52 | Comments (0)

2006年09月08日

時をかける少女

ときかけ.jpg

Time waits for no one
       ↑
      ( ゚Д゚) ハァ?

今日夕方のアポがぽっかり空いたので、新宿テアトルまで足を伸ばして、見てきましたよ「時をかける少女」!!!

上の「Time waits for no one」は、見た人にはわかるんだよね(^-^)。

私のようなおじさんマーケターやクリエイターっぽい人もかなり見に来てましたよ。
始まる前から皆んなワクワクドキドキという感じで、終わったときも皆んなで余韻に浸っていた感じ。

私は涙目になることしきりでした。
共学の高校生活を経験してみたかった・・・orz

ウワサに違わずとってもよい映画なので、マーケター、クリエイター問わずおすすめです!

Posted by simfarm at 00:05 | Comments (0)

2006年09月05日

NTTドコモに先んじられた(><)

ちきしょー!やられた~!
『日経トレンディ』10月号(現在発売号)p70-71のNTTドコモの企業広告。
(何の広告かはここでは言いません。手元にあれば見てください)

私のクライアントの未来戦略の一つだったのに・・・

Posted by simfarm at 11:33 | Comments (4)

「yahoo!ウィジェット」と「新しい私になって」

「Yahoo!ウィジェット」がスタートしたということで、早速DLしてみました。
「Yahoo!ウィジェット」→http://widgets.yahoo.co.jp/
CNETの記事→http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20221007,00.htm?ref=rss

しかし。。。
ダウンロード数No.1らしい「weather browser」はそのままじゃ使えず、ActivePerlをDLしなきゃいけなかったし、立ち上げたとたんにいろいろとフリーズしまくったので、30分でアンインストールしました。おかげで朝の大事な1時間が無駄になっちゃっいました(泣。。「Yahoo!ウィジェット」、サイアクの体験をありがとう!私は全くおすすめしません(笑)・・・

しかし、捨てる神あれば拾う神ありで、検索していたらとてもよいCMを見つけました。テーマは「再生」かな?女優さんの演技といい、歌といい、とても心に染みわたるCMです。資生堂への好感度がまた上がりました。よいCMとはこういうのを言うのですね。これなら絶対スキップしないよ。

資生堂の企業CM「新しい私になって」

http://www.shiseido.co.jp/tsugiyama/
の一番下のテキストのリンクをクリックすると見られます。

Posted by simfarm at 07:03 | Comments (0)

2006年08月31日

リクルート=web2.0?

リクルートとサン・マイクロシステムズとのマッシュアップ・コンテスト
「Sun×RECRUIT Mash up Award」
の受賞作品が決まったというニュース。
「リクルートとサンのマッシュアップコンテスト、最優秀賞は「みんなの水遊びMAP」」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20218427,00.htm?ref=rss
受賞作には全く興味はないですが、リクルートはweb2.0企業だぞっ!というプロモーションとしてはいい感じですね(^-^)

Posted by simfarm at 19:06 | Comments (0)

「web2.0」よりも「lifestyle」

いろいろと一巡して、また「web2.0」という言葉がうざくなってきました(出始めの頃もうざかったw)。
そして最近私にとってとてもキラキラし始めたのが、もっと使い込まれた言葉である「lifestyle」。「web2.0」とはその「あいまいさ」においてものすごく似ています(笑)。
「web2.0」は数年後無くなっても、「lifestyle」は常にそこにあることでしょう。「lifestyle」って、ものすごいワードなんじゃない?って思います。ということで、これまでも随分と「lifestyle」については研究開発はしてきたんですけど、これからはまた本格的に研究していきたいと思います。

「生活様式」というよりは「生き型」(造語)と訳すのがしっくりくるな。

備忘録、MEMO、小さい宣言etc.でした。

Posted by simfarm at 08:36 | Comments (3)

2006年08月29日

metaphor

東浩紀氏が「アテンションエコノミー」を料理したらこうなったという記事がUPされました。

「コンテンツ産業の開発業者化」
http://www.hirokiazuma.com/archives/000245.html

氏は「アテンションエコノミー」のmetaphor(メタファー:隠喩)として「土地」を用いています。「思考」とはかくあるべしという感じの記事ですね。全面的ではないものの、とても共感できる内容です。

私もかつて「アテンションエコノミー」については記事をUPしたことがあります。

「そろそろ『アテンションエコノミー』」
http://www.searchlight.co.jp/simfarm/2006/06/post_3.html

「アテンション(注意)」より「インテンション(意図)」が大事。「アテンション」が飽和するので、「インテンション」のアフォードが必要だという論旨でした。比べるのは何ですが、明らかに「思考」が足りないですね(^-^;)。metaphorまで行き着かないと・・・。

Posted by simfarm at 02:22 | Comments (1)

2006年08月27日

CMの後の「検索してね♪」

最近サルマネがまたぞろ横行してますね~。
クロスメディアだか何だか知らないけど、とにかく「検索してね♪」ってヤツ。
マス広告を作る人にはもうプライドないんですかね?最近見るたびにがっかりしてしまいます。よい商品・サービス、よいCMクリエイティブなら黙ってたって検索しますって。
商品・サービスのコンセプトを一生懸命練り上げたり、クリエイティブを一生懸命尖らせたりとか、そういうプロセスはなしに安易に「検索してね♪」ですませちゃうという、その精神がクズだと思います。
天邪鬼な生活者は、そういうところまで感じる力をつけてますよ。「検索してね♪」CMは一層検索から遠ざけるというパラドクス。普通のセンスがあるんだったら気がつけってーの!(毒

Posted by simfarm at 21:50 | Comments (0)

2006年08月26日

「北海道ホワイトカレー」(ハウス食品)

ハウス食品「北海道ホワイトカレー」、やっと手に入れました♪
先々週にCMが入ったときから、ミーハーな我が家では夫婦揃って探していたんですが、そもそも棚に置いてなかったり、あっても見事に売り切れていて、今まで手に入れられませんでした。それがやっと昨夜立川談慶の落語会をききに行った浅草のスーパーでゲットしました。

これCPバランス理論でいうと、明らかにC(コンセプト)に力のある商品なんですね。だって、「白いカレー」ですよ。絶対一回は食ってみたいと思うじゃないですか?(^-^)

いつも使っているkizasiの「ブログクチコミサーチ」で検索してみると、やはりうなぎ上りに話題になっているようですな。
ホワイトカレーブログサーチ.jpg

関連ワードをエクセルにはきだして、品詞別に整理すると、トライアル関連のワードが並んでいます。形容詞をみると「充分に味わえる」「マイルドな味わい」「さわやかな」などというワードが上位にあるので、まあまあうまいのかもしれないですね。
ホワイトカレー検索ワード2.jpg

今夜食ってみます。さて、口に合いますかどうか?

Posted by simfarm at 13:04 | Comments (1)

2006年08月19日

PV+CM

見た方も多いと思いますが、朝日テレビ限定?で、あるCMがすごい頻度で流れました。
最初は新しいアーティストのただのプロモーションビデオ(PV)かと思いきや、実は3商品のCMで、しかも3商品別に同じトーン&マナーでありながら異なるクリエイティブが流れているのです。
これは新手のプロダクトプレースメントのような印象もあるし、失敗した「WILL」みたいな臭いもします。

PVのアーティストはASIAN2というグループで、曲は「遠く」という曲のようです(やはりavex)。

CMの商品は以下の3つ。

①SUBARU(スバル)のFORESTER
②FUJIFILM(富士フィルム)のFinePix(ファインピックス)
③サッポロビールのSMIRNOFF(スミノフアイス)

CM枠ドラマ「八月の虹」や、CMのCMのホットペッパーバージョンや金鳥バージョンなど、新しい試みが増えてきた感じがします。とにかく「buzz」になること、「ネタ」になることが焦点になってきて、いろいとひねってきてるんでしょうね。これはこれで、なかなか楽しくて◎です(^-^)。

Posted by simfarm at 00:52 | Comments (0)

2006年08月13日

「八月の虹」

八月の虹2.jpg
史上初のCM枠連ドラ「八月の虹」というドラマはご覧になりました?というか、そもそもご存じでしたか?
私は恥ずかしながら妻に言われて知りました(汗;ナサケナイ・・・

8月11日より土日を除いて24日まで、1日1話全10話、1話45秒なので計7分30秒のドラマです。
今回は初のCM枠を使っての試みで、電通が映像を通して環境問題を考えるプロジェクト「グリーンフィルムプロジェクト」を立ち上げ、10企業のスポンサーを募り、TBSのCM枠を買い取って、環境破壊によって地球が絶滅の危機を迎えるというテーマで放映されます。

放送は午後2時直前と同3時直前、それ以外はアトランダムな時間の計10回放送されます。
監督は中野裕之監督。映画「RED SHADOW 赤影」やGLAY、布袋寅泰らのプロモーションビデオなどで知られているそうです(私は知らない)。主演は、唐沢寿明(43)とりょう(32)。私的には結構好きな俳優です。

公式HPで1話終了するごとに翌日からその映像を見ることができるようで、1話目の「Episode 1/10」がUPされています(良かったよ。ホッ・・)。スクリプトも別途しっかりしたものが用意されていて読みごたえがあります。見た感じ、なかなかいい感じのスタートではないでしょうか(^-^)。あと9話が楽しみ~♪

◆「八月の虹」公式HP
http://www.greenfilm.jp/home.html
◆「Episode 1/10」映像
http://www.greenfilm.jp/movie_01l.html
◆「Episode 1/10」スクリプト
http://www.greenfilm.jp/story_01.html

ちなみに、「You Tube」にはありませんでした・・・

スポンサーの顔ぶれも多彩で何となくオモロイが、タマホームと日本総合地所が「環境」ねえ(冷笑。
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明治乳業
タマホーム
大塚製薬
BRITA Japan
ヤマダ電機
日本総合地所
日本和装
ミツカン
日立製作所
トヨタ自動車

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2006年07月20日

ネットKADEN2006

昨年ソニーが「ロケーションフリーベースステーションパック」で大賞を受賞した記憶も新しい、経済産業省主催の「ネットKADEN大賞」が今年も「ネットKADEN2006」と銘打って開催されています。

net家電2.jpg

商品・サービスのエントリーと一次審査が終了し、一般投票が始まりました。
今年のエントリーと投票はこちら→https://www.ipse-m.com/netkaden.html

今のネット家電がどの程度まで来ているのかを知るためにも、投票はしなくてもエントリー作品をザッと見ておくといいと思いますよ。

私は今年のエントリーを見て、「これに間違いない!」ってのがすぐ見つかりました。きっと家電ヲタクのso-takeさんも同じご意見だと思います(^-^)。

Posted by simfarm at 09:03 | Comments (0)

2006年07月17日

「buzz」(日本コカ・コーラ社)

昨日コカ・コーラ社の「buzz」(バズ)という栄養ドリンク(?)を飲みました。

buzz.jpg

これって、「Red Bull」(レッドブル)の超受け売り。二番煎じも極まれり!といった感じ。。。

「Red Bull」は、タイで開発され、世界的に飲まれているスタミナドリンクで、日本でも4月からセブンイレブンで販売されています。
『ブランド・ハイジャック』(アレックス・ウィッパーファース著/日経BP社)にも出ておりまして、

 ●高額で奇妙な味わいの活力系炭酸飲料水で破壊的なほど革新的な製品
 ●合法的だが「ヤバい」刺激剤という新しいカテゴリーを切り開いた
 ●「1日2本以上飲むと死亡する危険がある」など安全性を疑問視するウワサを作り、
  口コミで広がった
 ●流通ルートを限定した(日本だとセブンイレブンなど)

そう、「Red Bull」の世界的なヒット要因の一つが、まさに「ウワサ(=buzz)」だったんですよ。コカ・コーラ社はその「buzz」を、自社商品のネーミングにしてしまうという浅ましさ(トホホ・・・)。何もそこまで真似しなくてもねえ・・orz

ちなみに味は「Red Bull」同様、激マズでした。これ絶対に売れないですね。

Posted by simfarm at 15:19 | Comments (2)

「ムレムレ」な感じ

昨日横浜に花火を見に行ってきました。
若者の浴衣着用率は明らかに上昇していますね。3カップルに1カップルくらいは浴衣だったように思います。

夏の祭りは原始的な欲求の坩堝(るつぼ)だと再認識しました。イメージでいうと「ムレムレ」な感じ(笑)。直截的に表現すると「ヤりたい“気”が充満している」感じ。ものすごいエネルギーでした。

やはりホモ・サピエンスの最たる欲求は「性欲」≒「家族形成意欲」なんですな。

マーケター(生活者をみる者)たるもの、「べき乗則」もわからないといけないけど、「ムレムレ」もわからないといけない。「う○○」「ち○○」「ま○○」を日常当たり前のように発してないといけない(ホントに)。世界の構造の本質を科学として知ると同時に、リアルな「欲」の世界を経験・体験・理解しないとロクな仕事はできない。この仕事は相当守備範囲の広い仕事なのです(^-^;)。

どっちにも興味・関心がないという方は・・・・、まあ「さようなら」という感じです。


P.S.)
かつて「情報」について、「情報」を深く考えたことがない人はヤヴァイよ!という記事をUPしましたが(『情報が人間を熱くする』http://www.searchlight.co.jp/simfarm/2006/06/post_8.html)、下記の本の第3章に「情報とは何か―その概念の源」という素晴らしい考察がありますので、是非ご一読を。結局答えを出すまでには至らないのですが、逆にいかに「情報」というものが捉えどころのないものなのかがよくわかります。
このパートだけでも、この本は超オススメです!(他もオモロイっす!)

『量子が変える情報の宇宙』(ハンス・クリスチャン・フォン=バイヤー/日経BP社)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822282651/503-8643721-7395902?v=glance&n=465392

P.S.2)
こんな記事めっけ! やっぱりね・・・

「今夏、メンズの浴衣が大ブレーク」
(ゲンダイネット - 07月16日 10:00)
●ドクロに妖怪
ねえ、コレいいんじゃない? 20代前半の女性が手に取ったのはメンズの浴衣だ。模様が凝っている。ドクロ柄だ。
「カップルで買いに来る人たちが増えました。だいたい女性は浴衣を持っているようですが、男性は持っていない。でも最近の女性は2人一緒に浴衣を着たいんです。それで彼氏を連れて来ます」(銀座三越)
今夏、メンズの浴衣が大ブレーク。銀座三越には約500種の男物が並び、売上額は前年比2倍以上というからすごい。
しかも昨年までと違って、ドクロやこうもり、妖怪などインパクトたっぷりの柄がズラリ。浴衣が売れれば、下駄や扇子、手ぬぐい、きんちゃく、さらにふんどしまで関連商品が動くからメンズ浴衣の波及効果は大きい。
今年から浴衣売り場で、風呂敷を扱い出したのはプランタン銀座。「6月に風呂敷フェアを実施したこともあって前年の10倍売れています」(プランタン)と、06年夏は和モノ一色という感じだ。

Posted by simfarm at 06:17 | Comments (3)

2006年07月15日

Lifestyleと格差

私の寄って立つマーケティングスコープは「新たなライフスタイルの提案」です。
調査~コンサルまで一連の作業・思考のベースをここに置いています。

このことに異議を唱える人は、まあいないでしょう。

ところが、最近やっかいな問題も生じることに今更気づきました。それは「べき乗則」の問題です。

おや?「べき乗則」を知りませんか?
もしあなたが少しでもマーケティングに絡んだ仕事をしているとしたら、それ、すごくヤバいです。これを知っておかないと、今の世の中で起こっていることの1/3もわからないです。というか、あなたの情報感度自体が相当ヤバいです。今時点でホントに「べき乗則」という言葉すら聞いたことがないようでしたら、今の職業は多分合っていませんので、やめたほうがいいです。老婆心ながら言っておきますよ。

すみません、話が脱線しました。

「新たなライフスタイルの提案」というのは、別の言い方をすれば、「世の中に多様性や選択の自由を生み出す」ということですが、危惧すべきなのは、「多様性・選択の自由」は「べき乗則」分布の条件となるということです。
ちなみ「多様性」というのは、イコール「豊かさ」です。そんで、イコール「分散が大きい」ということです。統計学の世界では、分散が大きい場合、その統計量は「豊かである」と表現されます。知ってました?(脱線ばかりですねw)

さて、「べき乗則」に従うということは、すなわち非常に大きな「格差」を生み出すということに他なりません。

そうです。
「新たなライフスタイルの提案」=「格差の増大」
ということなのです。

では、「格差」についてどのようなスタンスを取るのか?・・・・
どちらかというと格差容認派の私ですが、いよいよキッチリと答えを出すときが来たようです。

皆さんはどう思われますか?

Posted by simfarm at 12:48 | Comments (0)

2006年07月07日

『ポスト団塊ジュニア考』

私も在籍するリクルート住宅総合研究所から『ポスト団塊ジュニア考』が発行されました。
サブタイトルは「2015年 住宅市場は、彼らを中心に回る。」
市販はされませんので、皆さんの目に触れる機会はまず無いでしょうけど(w。

このプロジェクトは、主任研究員のMさんがリーダー、弊社では私とAさんが主要メンバーとして昨年12月から長期参画しました。

最終的な報告書は、優秀なクリエイターも揃え、すげーセンスの良いものになりました。やっぱり、本格的なモノが出来上がるような仕事はいいもんです(^-^)。

▼写真は、表2+表2対抗の観音開きを開いたところ
ポスト団塊ジュニア考.jpg


これは確かに「世代論」ですが、最近東浩紀氏がUPしたブログ記事「オタク世代論補足」(http://www.hirokiazuma.com/archives/000222.html)の下記内容に近い感じで、軽く捉えています(私は)。

実は、僕があの世代区分を本(※『動物化するポストモダン』)で提案するまえに、竹熊健太郎さんや小谷真理さんから、「これはひとつ世代がずれているんじゃないの」と指摘されたことがありました。彼らによれば、全共闘世代こそがオタク第1世代で、新人類はその追随者にすぎない。同じことが宮台さんや笠井さんにも言われた気がするので、それは多くのひとの共通感覚なんだと思います。なるほどなあ、と思いました。

にもかかわらず、僕が1960年近辺生まれを「第1世代」にした理由には、実は1981年の「アニメ新世紀宣言」イベントと、やはり同年のDAICON3があります。むろん、僕は当時10歳だったのでリアルタイムで経験できたわけではないのですが、それぞれのイベントについては、あとで何度も話を聞きました。そんな強烈なイベントを20歳内外で体験した人々こそ、オタクの第1世代と呼ぶべきなのではないか。それが僕のオタク観の中心になったわけです。そしてそれは、実際に、オウム真理教徒の世代であり、また『エヴァンゲリオン』の制作者の世代でもありました。

ちなみに、僕自身は、小学生から中学生にかけてディープな小松左京ファン、新井素子ファンだったので、DAICONのほうは名前だけですが数年後に知っていました。1983年の僕は、中学受験が終わったと思ったら、うる星やつらのチーフディレクターが押井守でなくなって凹んでいました。同じように、小松さんや新井さんのエッセイでDAICONのことを読んで、「ああ、ここでも間に合わなかった」と悲しい想いをしたことを覚えています。ネットがあれば、小学生でもがりがり情報を集めていたのですが、当時はそんな環境はなかったのです。

……というわけで、1960年近辺生まれを第1世代とすることは決まったのですが、ではなんで1970年近辺生まれが第2世代なのか?

これは実は深い意味はありません。というよりも、深い意味をもたせないというのが、この世代を挿入した意図でした。

いまさらこんなことを言っても信じてもらえないかもしれませんが、僕は実は、『動物化するポストモダン』が世代論やオタク論に偏ることを本気で避けたいと思っていました。もし「世代」に強い意味をもたせるとしたら、オタク第2世代は、1970年近辺生まれではなく、1980年近辺生まれ、つまり、いま第3世代と言われているあたりに設定するべきでした。そうすれば、第1世代が第2世代に変わった! これからは世界設定じゃなくて萌えだ! という話なのでまとまりがいいのです。実際、『動物化するポストモダン』の内容からしても、そうなるべきでした。第1世代はシニシズム、第3世代は動物、というのが、あの本の(きわめて大雑把に要約すると)主張なのですから。

にもかかわらず、主張が弱くなるのを承知で第2世代を入れたのは、「世代」という言葉を単純に出生年代区分として使いたかったからです。1960年生まれは第1世代、1970年生まれは第2世代、1980年生まれは第3世代、という区分は、出生年を区分して示しているだけなので、深い意味をもたないと思ったのですね。実際はそうなりませんでしたが……。

Posted by simfarm at 22:35 | Comments (0)

2006年07月06日

WEB2.0 is THE VISION

「WEB2.0 is THE VISION」
http://master-s.cocolog-nifty.com/blog/
をご紹介します。

実は一部は、このブログでももう紹介済みなんです
「Sさんの「web2.0」論」
http://www.searchlight.co.jp/simfarm/2006/06/web20_1.html

基本的にSさんの日々のブログは限定公開なんですが、公開してもよいweb2.0系のコンテンツだけ切り出してブログをUPされたそうです。
まともに記事がUPされ続ければ(その確率最大28%程度)、アルファブロガー間違いなしだと思うので、今のうちに目をつけておくべしです(ハハハ)

一回、R社トッププランナーの頭の中を覗いてみ!(^-^)

Posted by simfarm at 23:26 | Comments (0)

2006年07月05日

悪い景観100景

ご紹介するのは、
美しい景観を創る会 「悪い景観100景」
http://www.utsukushii-keikan.net/10_worst100/worst.html

悪い100景.jpg

これとってもよい試みなんですけど、実際に選ばれている場所や写真がどれもいまいちインパクトがない。

村山理論的にいうと、「意味性」は新しいんだけど、「形態」にパーセプションを変える力がないものの典型パターン。
C/Pバランス理論的にいうと、Cの力は強いけど、Pの力が弱く、浸透・普及が遅いパターン。

う~ん、なんだかMOTTAINAI!

Posted by simfarm at 09:31 | Comments (0)

2006年07月04日

シックス・アパートも提携

先日紹介した新会社CGMマーケティングに、このブログでも使っている「Movable Type」で有名なシックス・アパートも提携することに。
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20159987,00.htm?ref=rss

デジタルガレージ+電通+サイバー・コミュニケーションズ+アサツーディ・ケイ(+シックス・アパート)

って、なかなかな顔ぶれ。何が出てきますやら。

ところで、おなじくデジタルガレージ関連で、“名前だけ”一世を風靡した株式会社WEB2.0(ウェブツーポイントオー)って会社はいま頑張っているんだろうか???
http://www.webtwo.co.jp/

こちらは、デジタルガレージ+ぴあ+カカクコムね。

Posted by simfarm at 23:39 | Comments (0)

リクルート「Tech総研」

リクルートの(私的に)スグレものサイト。

「Tech総研」
http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s01100.jsp
「リクナビNEXT」系の、エンジニアの転職予備軍とリクルートが仲良くなっておくための(「囲い込む」なんて言葉はもう使用禁止にしましょう)インキュベート装置です。

Tech総研.jpg

何しろ編集者が思い入れ十分に、楽しみながら作っているのがよくわかります。どれくらい読まれているかは私もわかりませんが、「神が細部に宿っている」ので、結構ファンは多いのではないかと思われます。

特に「B級プロジェクト支援室」は面白くて、「恋愛・結婚の科学」なんてのもあります。ショルダーフレーズも、「同じプロトコルを持たない異性には、つい苦手意識が……。そんな弱みを克服し、エンジニアの強みを生かす実践講座。合コン、社内恋愛も、科学的に攻めましょう。」なんてターゲットのインサイトをググっとつきますw。

↓こんなのもちゃんとありますよ

5カ条.jpg

「Tech総研は皆さんのLove2006を応援しています!」と只野さん(多分女性)からの最後のコメントも萌えですね(^-^)

Posted by simfarm at 07:51 | Comments (3)

CGMマーケティング

デジタルガレージ+電通+CCI+ADK=新会社「CGMマーケティング」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20158168,00.htm?ref=rss

リサーチャーの私にとっては結構大きな話題。

「インターネット上で一般消費者が情報発信するブログやSNSなどのメディア(Consumer Generated Media:CGM)を分析および活用することにより、新たなマーケティング手法、施策の開発をすすめる。」

らしい。こりゃ、気になるお話ですな。

Posted by simfarm at 00:41 | Comments (0) | Track Back (1)

2006年07月03日

これから読む本

久々に集中学習モードに突入です。

【今日amazonから届いた本】

『フラット化する世界(上)(下) 経済の大転換と人間の未来』(トーマス・フリードマン/日本経済新聞社)
『量子が変える情報の宇宙』(ハンス・クリスチャン・フォン=バイヤー/日経BP社)
『情報社会学序説 ラストモダンの時代を生きる』(公文俊平/NTT出版)
『情報学的転回 IT社会のゆくえ』(西垣通/春秋社)
『アンビエント・ファンダビリティ-ウェブ、検索、そしてコミュニケーションをめぐる旅』(オライリー・ジャパン/オーム社)

さーて、読もう!

Posted by simfarm at 16:26 | Comments (0)

T・レビット亡くなる

マーケティングの先駆者セオドア・レビットが先週亡くなったそうです。
名著『マーケティングの革新』は、マーケティングのバイブルです。読んでない方はこの機会にどうぞ。「セールスとマーケティングの違い」は有名ですよね。第三章「近視眼的経営」がこの本のエッセンスです。

Posted by simfarm at 09:51 | Comments (0)

極上のひとくち

「プライベートブランド」としての快挙ネタです。最近あまり「プライベートブランド」って表現はしなくなったような気もしますが・・・

それはセブンイレブンの「極上のひとくち」
http://www.sej.co.jp/shohin/hitokuchi.html

フィナンシェ.jpg

ベルギーの「モンドセレクション」において、最高金賞をはじめ金賞を複数受賞し、一気に「銘菓」となりました。「プライベートブランド」としては初の快挙。
受賞したのは以下の焼菓子・チョコレートです。

<最高金賞>
 ・フィナンシェ

<金賞>
 ・ふんわりバームクーヘン
 ・ビターチョコ カカオ 68%
 ・バタークッキー

菓子好きマーケターとしては黙っておられません。全種類2個ずつ買ってきて速攻で完食いたしました!(^-^)

相当うまいよ!これ! 流石はセブンイレブンです。

Posted by simfarm at 06:50 | Comments (0)

2006年07月02日

資生堂「椿」の新CM

荒川静香.jpg

シャンプー部門において「Lax」を抜いて売上日本一になった資生堂「椿」のCMが変わりましたね~。荒川静香を今のうちに使っておこうというのはわかりますが、他のタレントの顔ぶれがものすごく小物感いっぱいになりました。ところで、あなたは何人知ってます???

(今回)
  荒川静香
  相沢紗世
  香里奈
  森泉
  吹石一恵
  黒木メイサ

(これまで)
  竹内 結子
  仲間 由紀恵
  広末 凉子
  観月 ありさ
  田中 麗奈
  上原 多香子

とっても好調なブランドにおいて、トーン&マナー、メッセージは全く変えずに、このようにタレントを思い切りいじってきた資生堂「椿」。どのように市場に受け入れられるのか、とても注目しています(^-^)。

それにしても、最近の資生堂はオモロイ!

Posted by simfarm at 14:16 | Comments (3)

モバイル画像検索システム「スティッキーズ」

オリンパス株式会社が、カメラ付き携帯電話で撮影した画像を、携帯サイトの検索エンジンへ連動させるシステム「スティッキーズ!」を開発し、そのサービスの実証実験を始めました。このサービスは、携帯電話による画像情報検索サービスとして初めての試みです。

HP→http://4965.jp/news/200606300000.html
ニュースリリース→http://www.olympus.co.jp/jp/news/2006a/nr060629syncj.cfm

スティッキーズ2.jpg

ニュースリリースをざっと読んで、「オリンパスも結構やるじゃない(^-^)」と思って見に行ったら、何と実験で使える機種はドコモとボーダフォンに限定されていました(よく見たらニュースリリースにも記載されてましたw)。
私の携帯はau。すんごくショックです。どうしちゃったの?オリンパスさん、auさん?

Posted by simfarm at 06:34 | Comments (0)

2006年07月01日

雑誌「バラ」売りサイト

いつも見ている「mediologic.com/weblog」というブログで知ったのですが、

eBookJapan「マガジンSCRAP」
http://www.ebookjapan.jp/shop/magazine_scrap.asp

という雑誌記事の「バラ」売りサービスがあるようです。
CGMの時代といっても、まだまだプロの書く雑誌もオモロイですよ。モノゴトは螺旋的に発展していくのであり、雑誌も無くなることは当分ないです。こりゃ結構おもろいと思うんだけど、どう?(^-^)

Posted by simfarm at 07:51 | Comments (0)

「想像」は「反射」より上

「ありたい姿」-「現在の姿」=「課題」=「戦略」

という式があります。これ簡単ながら大事な式ですので、覚えておいてくださいね。仕事だけじゃなく人生の設計にも役立ちます。

「課題」を見つけたり、「戦略」を考えたりする場合には、まずは「ありたい姿」から考える。そして「現在の姿」と比較して、そのGAPを見つけ出し、そのGAPを埋めていく。これロジカルシンキングの基本ですし、仕事の基本中の基本です。

まず「ありたい姿」を考えること。
もういきなり「想像」「思考」の世界からスタートです。昨日「反射」v.s.「思考」について記事をUPしましたが、仕事というものは、本来的には、いきなりクリエティブなものなのです。そしてこの上流の作業の質によって下流がほぼ規定されます。「反射」仕事というのは、ほとんどがその下流仕事なんですね。どんなに高度な知識・技能を必要とされていたとしても、仕事としては下流なんです(「仕事に貴賎なし」というのは置いておいて・・・w)。

単純にいって、「想像」は上流、「反射」は下流。

ということです。

Posted by simfarm at 04:08 | Comments (0)

2006年06月29日

シェアソース

独立・会社設立する際に、まず大事なことって何でしょう?
ビジネスモデル、収益モデル、技術力、資金力、・・・・
経営要素が全部列挙されてしまいますね(^-^)。


村山さんに教えていただいたのですが、まずは「シェアソース」なんだそうです。
お客様がいること。もしくはお客様がはっきり見えること、サイフから喜んでお金を出してくれるお客様の姿が容易に想像できること。

これは立ち上げてみてホントに実感するところです。
お客様がはっきりと見えないで事業を立ち上げるなんて、恐ろしくて私にはとても出来ない。それは狂気です。成功されている事業家にはそういうタイプも多々いらっしゃいますが、それは累々とした屍の中の数少ない生き残りだと考えるべきです。

何しろ、お客様がいること。
立ち上げてすぐに何かを買ってくれるお客様がいて、次の月にはわずかであっても「入金」があること。
ちゃんと毎月諸経費よりもわずかでも上回る売上があること。
こうして、会社は回っていきます。

これは、マーケティングの大命題である「顧客の創造」なんて大儀な言葉を持ち出すまでもないことです。


今後独立される方、もしくは独立したけどうまくいかない方。あなたの会社の「シェアソース」について、じっくり考えてみることをオススメします。


私は幸いなことに「シェアソース」には大変恵まれています。
世界的にみても大変優良な「お客様」ではないかと思います。

Posted by simfarm at 04:31 | Comments (0)

2006年06月28日

「検索行動リサーチ」ってオモロイ!

アイレップ、クロス・マーケティング
「インターネットユーザの検索行動調査」
http://www.sem-irep.jp/info/20060626.pdf

がリリースされています。
リリース元がまとめたこの調査のサマリーは以下の通り。

①ウェブ検索に次ぐ検索手段として、ローカル検索が急速に普及している。
②ローカル検索は、ビジネスシーンよりもプライベートシーンで利用されている。
③ブログ検索を週1回以上利用するのは、インターネットユーザの1割程度。
④検索結果の「タイトル」からクリックするサイト、「説明文」からクリックしないサイトを決める傾向がある。


私がレジュメを見て、パーセプションが変わったこと。
インターネットヘビー利用者が調査対象だったとしても、結構オドロキ~♪ってことを列挙します。

①「イメージ検索」をよく利用する人が1/4もいる!
②「ブログ検索」のよく利用する人は1/6。「イメージ検索」よりも少ないのは意外
③検索結果に表示される項目でクリックへの寄与が高いのは
 日本:「タイトル」>「説明文」
 アメリカ:「説明文」>「タイトル」
 キャッチやシンプルメッセージの開発がすんごく大事だってことですよね。日本だと。

前から思っていたことではありますが、いくらIT化とかデジタル化とか言ってても、結局コミュニケーションは「日本語」という言葉。テキストコミュニケーションが昔の数倍、数十倍になっている現在(そして未来も)「日本語力」がとにかく大事なんですよね~。

>Mさんへ

昨日飲み会の席で出ていた「ネットワーク」系の研究なんですが、こういう単純な調査をチョコチョコやりながらリリースをして、世の中の関心や有志を集めていくって手もありますね。内輪の研究だけじゃなくて。

Posted by simfarm at 08:36 | Comments (55)

2006年06月27日

yorimo会員募集中!

読売新聞のプレミアムサービス「yorimo」(ヨリモ)
https://yorimo.yomiuri.co.jp/ep/home.do?tabId=0

もう会員になった方、もしくはこれからなろうと思っている方はぜひご連絡ください!
なぜ会員になったのか?会員になって何をしたいのか?
など、事細かにお聞きしたいと存じます。

謝礼ははずみますので、ぜひお話をお聞かせください。

私には、何でこんな価値のないものを世の中に出すのか不思議でしょうがありませんので。。。

Posted by simfarm at 22:59 | Comments (0)

パーセプション(知覚)を変える

コンセプト定義ネタを続けます。

村山さんのコンセプト定義の中で最も重要なのは、「パーセプション(知覚)を変える」ということです。サラッとわかったようなつもりになっちゃダメです、ここは。

「パーセプション(知覚)を変える」
「パーセプション(知覚)を変える」
「パーセプション(知覚)を変える」
「パーセプション(知覚)を変える」
「パーセプション(知覚)を変える」
「パーセプション(知覚)を変える」
「パーセプション(知覚)を変える」

「南無妙法蓮華経」よろしく(我が家は日蓮宗w)、7回お題目をとなえて潜在意識に植えつけましょう。

自分の意識的な活動のうち、自分に対しても、関係する人々に対しても、どれほどこの「パーセプション(知覚)を変える」ということに時間やパワーを費やしているか、想像してみてください。

人の活動の大部分はそのために行われているといっても過言ではないのです。
ちょっとした「ヘー!」やちょっとしたボケのおかしさからはじまり、感動の「涙・涙・涙」まで、全て「パーセプション(知覚)を変える」ということであります。

大事なのは、どれだけ大きな、パーセプション(知覚)、認識、常識のギャップ(ズレ)を作れるかということです。

そうするためには、方法はそれほど多くありません。

①思いもしなかった遠い組み合わせをつくる
②常識を木っ端微塵にする
③不確かな常識を徹底的に肯定する
(これも実は同じベクトル方向の延長線上にパーセプションが変わるのです。「やっぱりそうだったか!」と)

私が仕事上で意識するのはそんなもんです。
上の3つはどれも「そりゃ面白いね!」って思いませんか?

この3つを意識しながら、私も日々仕事をし、家庭生活を送り、余暇を過ごしています。


今日言いたかったのは、「パーセプション(知覚)を変える」というのは、かくも日常的なものだということです。

そもそも「コンセプト」というものからして、実に日常的なものなのですが、その話はまた後日。

Posted by simfarm at 14:39 | Comments (0)

一流は一流を知る

先日エントリーした「マーケティングコンセプト」(http://www.searchlight.co.jp/simfarm/2006/06/post_11.html)に、今日アウラさんから以下のようなコメントをいただきました。

「コンセプトをこのようにダイナミックに表現できるとはおもっていませんでした。脱帽です。
この表現は、言語が生まれる過程とそっくりですな。
ホントにまいりました。」

その表現とは村山涼一氏の

「消費者のウォンツをするどくインサイトし、
そのウォンツを形態として表出化する。
その過程で消費者のパーセプション(知覚)を変化させ、
気づきを起こさせるものである。」

です。

ちなみにアウラさんは、その名を聞けばわかる人はすぐわかるのですが、マーケティングリサーチ業界では知らない人がいないほどの大家なのです。

私は記事中に、
「この定義が腹の底から理解できたら、その時点でマーケターとして一人で食っていけるレベルといえます。それくらい奥の深い定義です。」
と書いたのですが、わかっていただけましたか?
一流のマーケターがこれほどの賞賛をする村山さんの「コンセプトの定義」。ぜひもう一度じっくりと解読してみてください。よく読むと分かると思いますが、これは全ての「仕事」に通じる汎用性を持っているのです。

Posted by simfarm at 00:41 | Comments (0)

2006年06月26日

ブログクチコミサーチ by kizasi

「ブログクチコミサーチ by kizasi」の有償版使えますよ~(^-^)

例えば、

「オール電化 or Switch! or Switch」
v.s.「ガスパッチョ or ガス・パッ・チョ! or ガス・パッ・チョ」

で月単位分析をしてみると、以下のような結果が出てきます。

3番目2.jpg

もう、こりゃ東京電力の圧勝。
東京ガスは妻夫木&織田信長、フレミング、千利休、小野妹子連合軍の健闘むなしく、ほとんど話題になってないですな。

これまでの無償版では、週間の推移しか見られなかったし、データのダウンロードもできませんでした。
有償版では、月間の推移もわかるし、データのダウンロードも可能。そのデータは関連ワードが全品詞、名詞、形容詞、動詞別にランキング30位まであって、かつそれぞれのワードの関連度もわかります。

5万円もしないので、マーケ会社はともかく、マーケ関連部署にも一つ入れておくと、かな~り使えますよ(^-^)。

Posted by simfarm at 08:04 | Comments (1)

2006年06月25日

マーケティングコンセプト

村山理論における「コンセプト」の定義です。

「消費者のウォンツをするどくインサイトし、
そのウォンツを形態として表出化する。
その過程で消費者のパーセプション(知覚)を変化させ、
気づきを起こさせるものである。」

これ、すごく練りこまれた決定版的な定義ですが、皆さんには理解できますか?
単語一つ一つからして初めて聞くものがあるかもしれませんね。解説はしませんので、調べてみてください。この定義が腹の底から理解できたら、その時点でマーケターとして一人で食っていけるレベルといえます。それくらい奥の深い定義です。

プロフェッショナルは、「基礎」にこだわります。
複雑な理論や方法論以上に、基本的な定義などを大事にします。

以下に「マーティング」の定義を紹介します。様々な定義がありますね。それぞれがどんなところに軸足を置いているのか?そんな視点で読んでみてください。全ての定義が腹の底から理解できるようでしたら、あなたは既に「マーケティングマスター」といえます。世のプロのコンサルタントやマーケターでも、どれくらいの人がこれらの定義をしっかりと理解しているのやら???

■アメリカ・マーケティング協会

(1955年)
マーケティングとは、生産者から消費者、あるいはユーザーへ、財やサービスの流れを方向づけるビジネス活動の遂行である。

(1985年:変更)
マーケティングとは、個人および組織の目標を満足させる交換を創造するために、アイデア、財、サービスについて、コンセプトづくり、価格設定、プロモーション、流通を計画し、実行する過程である。

■日本マーケティング協会(1990年)

マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合活動である。

■世界マーケティング協会(1999年)

Marketing is the core business philosophy which directs the processes of identifying and fulfilling the needs of individuals and organizations through exchanges which create the greatest possible value for all parties to the exchange.
マーケティングとは、ビジネスにおいて中核となる考え方(=philosophy)である。それは、すべての人(=party)にとって最高の価値を創り出す「交換(=exchange)」を通して、個々人や組織のニーズを認識し、満足させるための過程(=process)を導きだすものである。

■P.コトラー

個人や集団が製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズや欲求を満たす社会的、管理的プロセスである

■P.F.ドラッカー

マーケティングの目標は販売を不要にすることである

■T.レビット

すべての企業はその成長、存続をはかるためには、顧客を獲得し、維持していかなければならないのであるが、その顧客の獲得・維持は単に販売活動、つまりセリングを行うことではない。それはマーケティングを行うことである。マーケティングとセリングは天文学と占星術、あるいはチェスと将棋のように似て非なるものである

■日下公人

経済学は伝統的に需要をひとまとめにし、全体として、“最大多数の最大幸福”を考えてきた。しかしマーケティングは市場を分割し、個々の特定市場へ個別に適合していくことを考えた点で革命的だ

■坂本啓一

マーケティングとは、伝えたい価値を正しく伝えることである。マーケティング活動とは、価値伝達のためのメッセージを、生活者・顧客と受発信することである。注意して欲しいのは「受発信」という点だ。一方的にメッセージを送るだけでは駄目で、きちんと対話しなければならない。21世紀のマーケティングは、対話そのものなのだ。
また、マーケティングは
・楽しい
・ものの見方・考え方である
・毎日使うものである(自分の肌感覚こそが大事)
・発見である


そして、「マーケティング」のコンセプトとは?

●顧客を満足させるためのお膳立て
売り込もうとするのではなく、売れていくようにすること(柔道)

●顧客を知ることから始まる
万物流転。日々顧客は変化している。調査は必須。ただし、安易な調査は百害あって一利なし。

●顧客の立場に立つ
前述の定義に共通しているのは、買い手(顧客)の立場にスタンスを置いていること。
簡単そうで実はできない。このセンスやリテラシーがまさにマーケターのキモとなる。
くらたまなぶ氏のいう「ヒットの極意はいかにターゲットとする顧客に憑依できるか?」

●+かゆいところに手が届く
これまでのマーケティングでは、前者の3つが主要コンセプトだった。かつては「ニーズ先導かシーズ先導か」という議論がなされたが、あまり意味がなくなった。今の消費者は「何が欲しいのかよく分からない」。「言葉にならない」不満や「かゆいところに届かない」もどかしさを読み取り、提案し掘り起こすことが必要になってきた。
「こんなん出来ちゃったけどどう?」と、どんどん作って、「どうですか?」と聞いてみるのも大事。
花王は「心のヒダまで探る」ことで有名になっているが、実は後者だったりする(ヒットの裏に屍の山)。

●競争志向
マーケティングのルーツは「勝つ」こと。厳密には「勝つ仕組みを作る」こと。
定義上、明記しているのは日本マーケティング協会のみ

といったところですな。

さて、上記のコンセプトは、

「消費者のウォンツをするどくインサイトし、
そのウォンツを形態として表出化する。
その過程で消費者のパーセプション(知覚)を変化させ、
気づきを起こさせるものである。」

に合致しているでしょうか?(^-^)

Posted by simfarm at 07:26 | Comments (2)

2006年06月21日

「情報が人間を熱くする」

これリクルートに入社した当時(1988年)のリクルートのキャッチフレーズです。
いまだに大好きなフレーズで、私の仕事人生の原点のような気がしています。

・・・

はて?唐突ですが「情報」って何でしょう?

あなたは考えたことありますか?

考えたことがない人は、すみませんが、ご自分の知的好奇心を疑ってください。
普通のインテリジェンスをお持ちなら、
「あれ?普通に耳にしているし、言葉にしているけど、そもそも“情報”って何だっけ?」
と思うものです。
だって、「情報」という言葉は非常に定義が難しくかつとっても重要な言葉です。どんなインテリでも、絶対に引っかかる言葉。すんなりとは使えないはずの言葉なのです。
少しでも自分にインテリジェンスがあると思うなら、あなたは絶対に「何?」って思わなくてはいけない。

このようないつか必ず引っかかる言葉は沢山あります。

「幸せ」って何だっけ?「信頼」って何だっけ?「知識」って何だっけ?「感動」って何だっけ?・・・・

「web2.0」って何だっけ?(笑)

このような世界の成り立ちや人間の根底にまで好奇心を持った経験のない人は、これからのビジネス社会では必要なくなるでしょう。今のように目標自体を探し出すことが求められるとき、人生を深く考える習慣を持たない人は何もできないでフリーズするしかない。既成概念を打ち破る新製品・新サービス・新事業を生み出すことなど到底できないのです。

あなたの知的好奇心は大丈夫???


「情報」については、私は関沢英彦氏(元博報堂生活総合研究所所長)の定義した

「物質とエネルギーのありようを指し示すもの」

という言葉が一番ピンときます。

あとこれも分かりやすい。

「情報とは知識の断片のような実体ではなく、関係概念であり、人間のみならず生物にとっての意味作用」(西垣通氏)

Posted by simfarm at 07:41 | Comments (0)

2006年06月20日

リクルートのweb2.0

一時期は、IT雀の間では、Googleにつぶされる会社の筆頭としてあがっていたリクルート。
ビジネスを知らん輩にはそう見えたんでしょうな~。

どっこい、リクルートさんは金は余りまくってるし、web2.0でいろいろ遊んでおられますよ(^-^)。

「リクルート、「じゃらん Web サービス」で WebAPI を拡充」
http://japan.internet.com/wmnews/20060620/4.html?rss

Posted by simfarm at 15:37 | Comments (0)

2006年06月19日

Sさんの「web2.0」論

私のクライアントであるR社のSさんが、ご自身のブログで、「web2.0」について事実の整理とご自身の考えを2回にわけて紹介されています。
大変素晴らしい記事で、私のとらえている「web2.0」の概念にも近く、かつ大変広くかつ深い考察を展開されています。
本来ならば、そのブログ記事のアドレスにとんでもらえばいいのですが、Sさんのブログは関係者限定でリンクが張れない。とはいえ、ぜひ私の知り合いの方々にはご一読していただきたいので、無断で転載させていただくことにしました(事後承諾です。すみませんw)。

Sさんは技術もわかるし、何よりビジネスの天才です。
基本的な知識からかなり突っ込んだ考察まで、現在出ている「web2.0」についての論文の中では、ネットや書籍を含めて最高水準にあると思います。相当長いですが、ぜひご一読してみてください。一気に『web2.0』の達人になれます。


ここから↓


『WEB2.0についての基本的理解(前編)』

そのそもこの論文が掲載されている「WEB2.0への道」には、

内容は、「現在のインターネットサービスにおける技術的なベストプラクティカル」を整理し、まとめただけだという見方もできる。

と紹介されているし、

共感や批判を始め、さまざまな受けとめられ方がされ、「WEB2.0」という言葉だけがひとり歩きしてしまった感があった。

とも書かれている。オライリー氏本人も、論文の冒頭で

Web 2.0というミームはすっかり広まってしまい、この言葉の真の意味を理解せずに、単なるマーケティング用語として乱用する企業が増えているからだ。しかも、こうした流行語好きの新興企業の多くがWeb 2.0とは到底呼べないのに対し、われわれがWeb 2.0の例として名前を挙げたNapsterやBitTorrentは、厳密にはウェブアプリケーションですらない!)。

と述べている。

そして、僕はWEB2.0を理解するうえで2つの側面を理解することが重要だと思う。

ひとつは社会的な価値の拡大、変化という側面。すなわちWEB1.0時代には特定の人たち・企業のみが知識・智恵を発信していたのに対し、WEB2.0時代には、膨大な人数のブロガーを中心にこれまでインターネットの世界に流し込めなかった知識・智恵が流れ込むようになり、それらが有機的に構造化された状態で蓄積されていくことで、人類の智恵のレベルが飛躍的に上がっていくという流れだ。実際、ありとあらゆる知識・智恵がパソコンの前にいるだけで手に入るというものすごい時代になりつつある。(オライリー氏はこれを「Web 2.0の本質が、集合知を利用して、ウェブを地球規模の脳に変えることだとすれば」と表現している。これは既に概念ではなく素敵なビジョンだ。)

もう一つの側面は、ビジネスにそれがどのような影響を及ぼすか、という側面だ。社会の変化がビジネスに大きな変化をもたらすのは事実だが、社会が変化しても変わらないビジネス構造も多くある。

社会の変化とビジネスの変化が直結的な関係だと捉えるか、社会の変化とビジネスの変化は緩やかな関係性だと捉えるのかによって、WEB2.0に対する姿勢は随分異なる。多くのベンチャー系WEB2.0論客は前者の立場をとっているようだが、僕は後者の立場に立つ。

さて、

ティム・オライリーの「What IS Web 2.0」の日本語訳( http://japan.cnet.com/column/web20/story/0,2000055933,20090424-6,00.htm )から抜粋したWEB2.0の7つの原則は、以下のようなもの。(ちなみに原文は http://www.oreillynet.com/pub/a/oreilly/tim/news/2005/09/30/what-is-web-20.html )

1.パッケージソフトウェアではなく、費用効率が高く、拡張性のあるサービスを提供する。
2.独自性があり、同じものを作ることが難しいデータソースをコントロールする。このデータソースは利用者が増えるほど、充実していくものでなければならない。
3.ユーザーを信頼し、共同開発者として扱う。
4.集合知を利用する。
5.カスタマーセルフサービスを通して、ロングテールを取り込む。
6.単一デバイスの枠を超えたソフトウェアを提供する。
7.軽量なユーザーインターフェース、軽量な開発モデル、そして軽量なビジネスモデルを採用する。

「Web 2.0」を自認する企業を見かけたときは、その企業が上記の項目を満たしているかどうかを観察してみるといいだろう。当てはまるものが多いほど、その企業はWeb 2.0企業と呼ぶにふさわしい。しかし、特定の分野で突出した能力を示していることは、7つのすべてを少しずつ満たしているよりも、その企業がWeb 2.0的であることを示している場合があることを忘れないでほしい。

これらはオライリー氏が「われわれがWeb 2.0企業のコアコンピタンスと考えているもの」と前置きしている。

さらに、論文の最後に書かれているこの7項目以外に論文の最後のコラムでは別のまとめ方がされている。

Web 2.0のデザインパターン

1.ロングテール
インターネットの過半数を占めているのは小規模なサイトだ。小さなニッチが、インターネットで実現可能なアプリケーションの大半を占めている。したがって:ユーザーセルフサービスとアルゴリズムによるデータ管理を導入し、ウェブ全体――中心部だけでなく周辺部、頭だけでなく長い尾(ロングテール)の先にもサービスを提供しよう。

2.データは次世代の「インテル・インサイド」
データ志向のアプリケーションが増えている。したがって:独自性が高く、同じものを作ることが難しいデータソースを所有することで、競争優位を獲得しよう。

3.ユーザーによる付加価値創造
競争力のあるインターネットアプリケーションを構築できるかどうかは、企業が提供するデータに、ユーザーがどの程度データを加えられるかによって決まる。したがって:「参加のアーキテクチャ」をソフトウェア開発に限定するのはやめよう。ユーザーが無意識に、または意識的にアプリケーションに価値を加えられるようにしよう。

4.ネットワーク効果を促す初期設定
自分の時間を割いてまで、企業のアプリケーションの価値を高めてやろうというユーザーは少ない。したがって:ユーザーがアプリケーションを使うことによって、副次的にユーザーのデータも集まるような仕組みを作ろう。

5.一部権利保有
知的財産の保護は再利用を制限し、実験的な試みを妨げる。したがって:広範に採用されることでメリットが生じるものは、利用を制限せず、採用障壁を低くしよう。既存の標準に準拠し、制限事項を最小限に抑えたライセンスを提供しよう。「ハッキング可能」で「リミックス可能」な設計を心がけよう。

6.永久にベータ版
デバイスとプログラムがインターネットに接続されている今日では、アプリケーションはもはやモノではなく、間断なく提供されるサービスである。したがって:新機能はリリースという形でまとめて提供するのではなく、通常のユーザー経験の一部として、日常的に提供していこう。サービスを提供する際は、ユーザーをリアルタイムのテスターと位置付け、新機能がどのように使われているかを観察しよう。

7.コントロールではなく、協力
Web 2.0アプリケーションは、複数のデータサービスの協同ネットワークによって実現される。したがって:ウェブサービスのインターフェースを提供し、コンテンツを配信し、他者のデータサービスを再利用しよう。軽量なプログラミングモデルを採用し、システムをゆるやかに統合できるようにしよう。

8.単一デバイスの枠を超えたソフトウェア
インターネットアプリケーションにアクセスできるデバイスはPCだけではない。特定のデバイスでしか利用できないアプリケーションは、デバイスの枠を超えて利用できるアプリケーションよりも価値がない。したがって:アプリケーションを設計する際は、最初から携帯端末、PC、インターネットサーバを視野に入れ、統合的なサービスを提供しよう。

たぶん、論文の最後の7項目よりもコラムの8項目のほうがより彼らが考えるWEB2.0のイメージを正確に表現しているように思う。論文の最後の7項目は、彼ら自身が「Web 2.0企業のコアコンピタンス」と言っているのに対して、最後のコラムの8項目の題名が「Web 2.0のデザインパターン」と言っていることからもそれがわかる。そもそも、WEB2.0とは何かを説明するのならば、コラムの8項目を基本にすべきなのだ。

では、この7項目と8項目の違いはなにか。実は8項目のうちの2、5番目、データを中心とした知的財産の権利問題だ。多くの場合これを無視して説明されていることが、WEB2.0が誤解・曲解されている大きな原因ではないかと思う。

さらに多くのWEB2.0論客は論文の最後に述べられている7つの項目に焦点を当ててWEB2.0を論じている(!)ように思えるが、僕はこの7項目には含まれていないけれども重要だと思われるものがまだあると思っている。
それを論文から抽出すると以下のようなものだ。

■プラットフォームとしてのウェブ
~ソフトウェアの価値は、そのソフトウェアが管理するデータの規模とダイナミズムに比例する~

■組み合わせによる革新
~Web 2.0のもうひとつの重要な原則である「組み合わせによる革新」を理解する助けになるだろう。コモディティ化したコンポーネントが大量に存在するときは、これらのコンポーネントを新しい方法、または効果的な方法で組み合わせることによって、新しい価値を生み出すことができる~
~Web 2.0は他社のサービスを利用し、それを統合することによって、市場競争を勝ち抜く機会を企業に提供する~
(※たぶんyahooはこの点を最も重要視しているように思う)

■データは次世代の「インテル・インサイド」
~この事実は、ある重要な問いを投げかける。それは「そのデータを所有しているのは誰か」というものだ~
~今後数年にわたって、データ供給者とアプリケーションベンダーの間では競争が繰り広げられることになるだろう。Web 2.0アプリケーションを開発するためには、特定のデータがきわめて重要な役割を果たすことを、双方が理解するようになるからである~
~コアデータをめぐる争いはすでに始まっている。こうしたデータの例としては、位置情報、アイデンティティ(個人識別)情報、公共行事の日程、製品の識別番号、名前空間などがある。作成に多額の資金が必要となるデータを所有している企業は、そのデータの唯一の供給元として、インテル・インサイド型のビジネスを行うことができるだろう。そうでない場合は、最初にクリティカルマスのユーザーを確保し、そのデータをシステムサービスに転換することのできた企業が市場を制する~
~データに関しては、プライバシーと著作権の問題にも言及しておかなければならない。初期のウェブアプリケーションは、著作権をあまり厳密には行使してこなかった。たとえば、Amazonはサイトに投稿されるレビューの権利が同社に帰属すると主張しているが、その権利を実際に行使しなければ、ユーザーは同じレビューを別のサイトに投稿するかもしれない。しかし、企業はデータ管理が競争優位の源泉となることを認識しつつあるので、今後はデータ管理がこれまでよりも厳しく行われることになるかもしれない~

■オペレーションそのものがコアコンピタンスとなる。
~インターネット時代のソフトウェアの決定的な特徴のひとつは、それがモノではなく、サービスとして提供される点にある~
~製品開発能力は、各社のオペレーション能力に比例するようになる~
~サービスとして提供されるソフトウェアは、日々の保守なしには正しく機能しない~

ここで挙げた4つの項目のうち、前半の二つは「プラットフォーム」「マッシュアップ」という言葉で広く理解されているが、後半の二つ「データの権利」と「オペレーションできる組織能力」については不思議なほど、ほとんど語られていないし、理解もされていない。これは論文の最後の7項目とコラムで書かれている8項目の差分に近い。

さらに論文には明確には書かれていないが、ユーザーは賢いものだ、という前提も気になる。ブログにおけるコンテンツのレベルの低さ、トラックバックスパムの横行、相互リンクしない単なるご挨拶トラックバックの浸透などを見れば、ユーザーのレベルは様々であることがわかる。これは本質的な話というよりもむしろビジネスを考える時のマーケティング的な視点によるものだから、気になる程度の話ではあるけれども。


『WEB2.0についての基本的理解(後編)』

さて、WEB2.0がどのようなものであるのかの基本的理解の後編。

前編では、WEB2.0という言葉の提唱者、ティム・オライリー氏がその論文でどのようにWEB2.0を表現しているかを見返してみた。

世の中の概念の多くは、提唱者の考えていたことがそのまま完全に同じ意味で広まることは少なく、今回のWEB2.0は特にその傾向が強い。順番としては
 ①もともとはどのような意味であったか
 ②世の中一般にはどのような意味で広がっているか
 ③その上で、自分はそれをどのように理解するか。
というように、説明を進めるのが好ましいとは思うが、WEB2.0については世の中一般の理解がどのようなものかを論じるにはあまりにも理解が拡散しているのであまり意味はないと思う。だからここでは、僕がどのように理解しているのかを書く。

■WEB2.0を一言で言えば。

オライリー氏本人が「Web 2.0の本質が、集合知を利用して、ウェブを地球規模の脳に変えることだとすれば」といっていることがたぶんそのままの回答だ。WEB2.0とは技術のトレンドではない。社会の変化の流れを表現したものでもない。新しいインターネットサービスの概念でもない。

WEB2.0とはたぶん、壮大なビジョンだ。予言であり希望だ。それは人類の英知がインターネットというプラットフォーム上であたかも人類全体の脳になるような世界へのイメージだ。web & peace だ。

■WEB2.0の二つの側面。その1

前編でも書いたが、社会的側面から書く。僕の理解では、WEB2.0とは実は一言で言えばビジョンなのだから、この社会的側面が非常に強い。そしてこの側面は、それがどのようにビジネスとして実現されるのか、ここでいうWEB2.0のコストはだれがどうやって負担するのか、ということは全く語られていないしそれには意味がない、預言であり希望なのだから。

社会的な側面から考えるとするとさらに、人類の英知の集積ということとは別に、社会構造がビジネス中心からボランティア・コミュニティ的な要素が強くなることを暗示していると思う。これはビジネスの縮小を意味するわけではなく、それ以上にボランティア・コミュニティが拡大していくということだ。オライリー氏が挙げているWEB2.0的なサービスのうちビジネスモデルとして確立しているものは案外少ないし、wikipediaなどはビジネスではないWEB2.0サービスの典型だ。

そしてビジョンとしてWEB2.0を捉え、説明するとWEB2.0の説明は以下のように読み替えることが出来る。いずれもビジョンに向かって何を実現すべきなのかがその説明となる。

1.webアプリケーションであろうとOS依存のアプリケーションであろうと、すべての手段、デバイスで利用可能な知の集合体を実現すべきだ。

2.データベースはその所有者のビジネスを阻害しない限りにおいて自由に利用できるように全部権利留保から一部権利留保に変わっていくべきだ。

3.人類の知は特定の企業や個人が持つものではないから、すべてのヒトがその知を後世に残していくことができる環境を作るべきだ。それが社会的価値を増やしていくことにつながる。

4.人類の知の集積を目指すのならば、必然的にその範囲はロングテールになる。それを実現するために、アプリケーションの相互接続と出来るだけたくさんのヒトの参加を推進しよう。

5.これらのコストを賄うために、ビジネスとの相乗効果、補完関係、メセナの取り組みはますます検討されるべきだ。

■WEB2.0の二つの側面。その2

では、WEB2.0のビジネスとしての側面。ここも実は除外しないといけないビジネスがあり、それはWEB2.0のサービス提供者ではなく、サービス提供者を支援する人たちのビジネスだ。サーバー販売、プログラム開発、ツール提供、人材派遣、コンサルタント。これらの人たちもWEB2.0サービスに価値は提供するが、本質的にはWEB2.0とは直接関係がないサードパーティの人たちだ。あえて言えばmovable typeのシステム提供者はWEB2.0とは何の関係もない。ただのプログラマだ。その人たちのことはビジネスとしては明確に除外して考えるべきだ。

ではWEB2.0時代のビジネスではどのような人たちが抜け出すのか。

データベースの保有・創出、オペレーションができる組織能力の保有・獲得。この二つがWEB2.0時代に大成功を収める企業の前提条件だ。これはオライリー氏も明確に言及している点でもある。

そして、ビジネスモデルとしては旧来のWEB1.0でのビジネスモデルと新しいWEB2.0でのビジネスモデルの複合型となるはずだ。googleでさえも、検索エンジンというデータベースとそれを破壊的な低コスト構造で運営する能力を持っているが、ビジネスモデルは広告ビジネスであり、収益モデルはサーチワード広告とロングテールの象徴であるアドセンスだ。

既に巨大な価値のあるデータベースを保有する企業にとっては、既にそれを運営する組織能力はあるから、データベースをより価値のあるモノにすること、そしてより価値のあるものにすることによって新しいビジネスを生み出すことが、成功の糸口となるはずだ。そのためには、既に企業が自らの能力だけで出来ることよりも、ユーザーを巻き込むことで出来ることのほうが、飛躍的にその価値の差があることは証明されつつあるから、そこがポイントになる。

データベースを持たない企業の場合には、データベースを持つ方向に行くのか、それともデータベース自体は持たず、それを補強し新しい価値を生む仕組みを創る方向に行くのかによって異なるが、データベースを持たない、という方向の先には大成功はない。小さな継続可能な、IPOによって一部のヒトが潤う程度の成功しかない。だとすれば、まだ構築されていない領域でWEB1.0的アプローチでデータベースを構築し(その課金先は企業だ。そのほうが圧倒的に売上を立てやすい)、そこから追いつけ追い抜けで頑張るのが正しい方法だろう。

さて、では、商売になるデータベースとはどんなものなのだろうか。WEB2.0で喧伝されているデータベースはその多くが、知としてのデータベースであるが、実は商売になるのは知としてのデータベースではなく、情報としてのデータベースだ。amazonの書籍や商品のデータベースは、知ではない、情報だ。ebayのデータベースも知ではない、情報だ。googleのデータベースは知だが、ビジネスになっているのはサーチワードという情報だ。保有している、もしくは保有すべきデータベースは、ビジネスとしてWEB2.0を考える限りにおいて、知ではなく、情報なのだ。そしてその情報データベースに知を加えることで、情報がより価値を持ちビジネスの成功をもたらす、という構図だろう。

さらに、詳しく言えば、情報にも蓄積されることが価値を生む場合と、その瞬間の状態を把握することで価値を生む場合があり、amazonもebayも実は後者の情報を持っていることが彼らの強みになっている。amazonのそれは在庫情報や売れ筋情報であり、ebayのそれは今取引可能という商品の情報だ。googleにしても検索対象のウェブサイトのデータベースは本質的にはある瞬間のスナップショットでしかない。スナップショットのデータベースであれば、WEBサービスとして公開したとしても、データはリアルタイムに更新されていくから、権利留保が明確であれば、保有者から見ればリスクは少ない。データベースの保有者から見れば、良いサービスであれば取り入れ、悪いサービスに対してはウェブサービスを止めてしまえばよいのだから。

■WEB2.0に於けるお金の稼ぎ方

当たり前のことだが(でも昨今のWEB2.0フィーバーはこれを忘れているように僕には感じられる)ビジネスを成立させるためには売上をあげることが必須の条件なのだが、その売上は簡単に言うと、企業からか、個人からか営業先は基本的には二つしかない。企業からの売上は大抵の場合、リアルなビジネスの延長線に存在するものであり、個人からの売上とは簡単に言えば消費だ。

企業からの売上とは企業の活動プロセスに対してどのような価値を提供するのかで決まってくる。そのプロセスの中でも、インターネットという世界、メディアで力を発揮するのは、求人と顧客を集めるというプロセスだ。知の集積は社会的には価値はあるが、企業にとって価値があるのは、企業活動に必要な人(の能力)を集めることと、ビジネスを拡大するために顧客を拡大することであり、多くの企業にとって知の集積自体はビジネスを生まない。お金の調達も企業にとっては重要なことだが、これはバーチャルな世界にはそぐわないしネットで完結することはありえない。さらにyahooのブランドパネルに代表される企業広告、SP広告もその規模は順調に拡大していくはずではあるけれども、それはTVCMの代替でしかなく、爆発的な新しい価値による事業拡大はあり得ない。

企業からの売上の拡大は、小規模な企業が世界中に対しての広告をリスクの非常に少ない形で可能にしたサーチワード広告のような新しい価値、新しいやり方によって新しい市場を創造することで、爆発的に拡大する。それをWEB2.0と呼ぶべきかどうか僕には判断がつかないが、少なくともその芽は、既にいたるところに存在するはずだ。

一方、個人からお金をもらうにはどうすればよいか。簡単に言えば、当たり前すぎる話だが、個人がお金を払ってもいいという価値を提供することだ。amazonは普通の本屋では実現不可能な品揃えと、集合知である読後感想とそれをリコメンドに昇華させることのできるシステムで価値を作り上げた。ebayは不要品を売りたい、安くモノを買いたいというガレージセールをネット上で大規模に作り上げることで新しい価値を作った。そのいずれもが、ウェブ進化論で言うところの、「恐竜の首」ではなく「ロングテール」による集積であることは興味深いが、個人からお金をもらうことが出来るほどの価値を「恐竜の首」で作り上げることは不可能ではないはずだ。例えばロングテールを構成する普通の個人にとっての収入の大部分は「給料」であり、支出の多くを占めるのは「家賃」だ。「ロングテール」にはもちろんもっと多くの可能性があるが、それらを考える時に、田坂広志氏の「使える弁証法」は多くの示唆を含んでいる。物事は螺旋的に進むのだ。「WEB2.0への道」に田坂氏が登場しているのはそういう意味だ。


『WEB2.0についてよくある誤解』

これはWEB2.0が世の中ではどのように理解されているかを逆説的に書いたものである。世の中ではこういわれているが、僕はこう思う、ということを箇条書きにする。なので、実は誤解だけでなく、僕の認識も一致しているものも含まれる。営業センスのある編集者と鼻の利くライターの組み合わせであれば、「間違いだらけのWEB2.0」という本になるようなことだ。

■WEB2.0はウェブツーポイントオーと読む。
日本人は素直に「うぇぶにーてんぜろ」と読めばよい。

■WEB2.0は新しい技術の名前である。
javaやbasic(古!)excelのようなソフトウェアやプロダクトの名前ではない。インターネットの流れ・変化が大きいのでソフトのバージョンのようにそれが進歩しつつあるという意味で、インターネット(WEB)の世界はバージョン1からバージョン2に発展しつつある、という意味でWEB2.0という言葉が生まれた。

■WEB2.0は技術の流れであり、技術が重要だ。
技術は重要ではない。大事なのはやろうとしていることがどのような価値をもたらすのかということだ。技術はそれを実現させるための手段に過ぎない。だからWEB2.0時代に重要な技術は何だとお考えですか?といったような質問には意味がない。

■すべてのアプリケーションソフトはWEB上のオンラインベースのものになる。
オンラインベースのWEB上で動くアプリケーションは増えるが、これまでの通りOS上で動くアプリケーションはなくならない。(excel・outlook・powerpointがなくなることは絶対にない。)テレビが出てきてラジオがなくなったか?世界は多様化するだけだ。

■AjaxはWEB開発の主流になる。
これはそう思う。Ajaxを使った斬新なユーザーインターフェイスは今後ますます増えてくるだろう。

■RSSリーダーはポータルに取って代わる。
そんなことは起きない。RSSでフォードされるのはテキストデータだけであり、ユーザーはもっと編集されてものを見たいと思っているはずだ。自分な何を欲しているのかを明確に認識できる一部のヒトがRSSリーダーを使うに過ぎない。また多くのブログの更新頻度の低さを考えれば、RSSリーダーよりもメールでの更新通知のほうがよほど気が利いている。

■開発手法はどんどん多様化していく。
すでにそうであるようにいわゆるウォーターホール型の開発だけでなく、アジャイル型、イテレーション、エクストリーム・プログラミングなど開発手法はどんどん多様化していく。ただし、これはWEB2.0の流れというよりもビジネスのスピードがどんどん上がっていくことに対しての必然的な解決手法として、という理由が大きいと思う。

■WEB2.0という流れによって第一世代のWEB1.0企業が衰退しWEB2.0企業が台頭する。
WEB2.0という流れによって第一世代のWEB1.0企業の一部がそれに適用することによりますます繁栄し新規参入が難しくなる。

■WEB2.0という流れはインターネットが登場したときのような断続的な変化である。
WEB2.0というのはあくまで流れであり、インターネットが登場したときのような断続的な変化ではない。今も既にWEB2.0は存在し、今の延長にWEB2.0は登場する。

■WEB2.0的なビジネスが拡大していく。
いまだWEB2.0的なビジネスが何かまだ誰も見つけられていない。もしかしたらビジネスモデルそのものはWEB1.0時代と大きく変わらないかもしれない。ちなみにmovable typeの提供企業やブログ分析によるマーケティング会社などはWEB2.0とは本質的には何も関係のなサービス提供会社である。SUNも同じだ。

■マッシュアップは自由になんでもできることはやってよい。
API(webサービス)が提供されていないからといって、商用サイトをクロールしデータを勝手に再構成して使う、ということは知的財産の権利を侵害している。ブログに書かれている内容はすべて自由に使ってよいというのも間違いだ。

■WEB2.0時代のポイントはスピードだ。
間違いではいがpointでもない。データベースの保有とオペレーションできる組織能力があり、その上でスピードがあれば申し分ないが、スピードだけでは勝負がますます出来なくなる。真似されるスピードも飛躍的に上がるからだ。どうやれば真似されないのかを考えないとスピードだけでは真似されて終わりだ。

■WEB2.0は置換と移行だ。
WEB2.0は拡張と発展だ。

■WEB2.0はこれからのビジネスの方向性を示す概念だ。
たぶんWEB2.0とはビジネスの概念ではない。社会はこうあるべきだ、こう進むだろうというビジョンだ。

■WEB2.0はWEB1.0を駆逐する。
WEB2.0がWEB1.0を駆逐するようなことは絶対に起こらない。WEB2.0によってWEB1.0のサービスが淘汰・選別されることはあってもWEB2.0がWEB1.0の果たしてきた機能を代替することはできない。出版業界を除いて。

■web2.0は大企業にとって脅威だ。
WEB2.0はその意思さえあれば大企業にとってもむしろ追い風だ。データベースとオペレーションの能力は大企業の持つ利点だ。

■WEB2.0によってベンチャーのチャンスが広がる。
簡単なマッシュアップ程度で、小さく生き残ることを目的とするならばそうだろうが、大きな成功を狙うのであれば難易度はどんどん上がっていく。

■WEB2.0にみんなが熱心に取り組もうとしている。
WEB2.0に一番熱心なのは、サーバーやソフトの提供会社とマーケティング会社、それにお金を集めることが仕事である人たちとIT雀と技術オタクであって、多くのWEB1.0企業とこれからWEB2.0を担うであろう人たちは比較的冷静だ。

■すべての業界がWEB2.0の影響を万遍なく受ける。
最もモロに影響を受けるのは出版業界である。ブログが最も影響を及ぼすのは出版である。出版が特定のコネクションをもつヒトの特権だった時代から、ブログという実績を挙げさえすれば、本が出せる時代。逆に言うといまはこういう本を書きましょうと企画されることが多いが、これからは良く書けたブログを発掘することが本の企画になる。

■WEB2.0に乗り遅れると大変だ。
みんなが乗ってくれないと商売にならない人たちがいるだけで、乗り遅れるどころか、マーケットの声を聞きながら毎日の仕事に精進してさえいればWEB2.0という言葉すら知っている必要はない。

■ロングテールを押さえたものが勝者になる。
ロングテールを押さえたほうが有利ではあるが勝者になれる保証はどこにもない。むしろロングテールではないマジョリティを押さえているほうが現状のビジネスモデルではやはり勝者になる確率は高い。マジョリティを押さえている企業がディフェンスのために商売にならなくても良いからロングテールを押さえる、という戦略に出てきた場合、ほとんどのロングテール重視派は勝てない。

■PCだけでは単一デバイスなので携帯やワンセグ、ゲーム機にも対応しないといけない。
ビジネスがPCだけで充分に競争力があるのであればあせってデバイスを拡大することを目的にする必要はない。注意深く世の中の動きを注視し、挽回不可能な遅れが出なければそれで良い。そのためには、いつでも対応が可能なようにアーキテクチャの設計は慎重に行わないといけない。

■ワンセグや無料ネット放送もWEB2.0の重要な要素だ。
これはこじつけだ。その要素が全くないとはいわないが、人類の知として残しておくべき、画像放送はそんなに多くは無い。

■ビジネスモデルを軽量な新しいものに変えていかなければならない。
充分に競争力があり将来性があるのであればビジネスモデルを変える必要はない。むしろ幸運にもそのような状況にあるのであれば、ビジネスモデルの強化・拡張と考えるべきだ。

■データベースやコンテンツはユーザー参加型に変えていく必要がある。
品質や信頼性が非常に必要とされるデータベースやコンテンツの場合は、中央集権的なデータベース・コンテンツのマネジメントであっても良い。そこにどのようにユーザーを参加させることで価値を向上できるのか、が課題なのだ。

■データベースはフリーに公開していかなければならない。
ビジネスを営む上で重要なデータベースはその権利を留保しなければならない。ビジネスを補強・拡大していくために必要な場合だけ、一部権利を留保しつつデータベースの公開を考えていくべきである。

■永久にベータ版なのだから不完全な状態でもサービスをリリースすべきだ。
特に大企業の場合には、ブランドという無形資産が重要なので、リリースすべきかどうかは総合的に判断すべきであって、ベンチャーのように不完全でもスピードが重要だ、という短絡的な判断はしてはいけない。

■WEB2.0を目指していれば成功する。
これからはいくつかの成功した企業・サービスがWEB2.0と呼ばれるだけであって、WEB2.0的なものがすべて成功するわけではない。因果関係が逆だ。

一番の誤解は、置換・移行ではなく、拡張・発展だ、という点にあると思う。これは、どのような立場にいるかで認識が大きく異なる。WEB1.0で成功を収めている企業の多くからみれば実は拡張・発展なのだが、WEB1.0で失敗、もしくはWEB2.0から参入しようとするヒトたちから見れば置換・移行だ。しかもその人たちの立場からするとWEB1.0企業が既に持っている強みを捨ててくれる、置換・移行だと誤解してくれるのは都合が良い。

もう一つ、WEBの世界でのサービス提供プレイヤーでない人たち(ハードメーカーや開発会社、コンサルタントとかだ)から見ても、置換のほうが都合がいい。このような人たちから見れば、WEB2.0ビジネスが成功するか失敗するかは彼らの売上には関係なく、むしろみんなが騒いでくれて、いろいろなことをやってくれたほうがビジネスが拡大するという関係にあるからだ。

WEB2.0という記号に対して、それをビジョンとして捉えまじめに取り組んでいる人たち、もしくはその記号すら知らず、まじめに精進している人たちと、記号を商売にしようとしている人たちを混同していはいけない。

そうだ。WEB2.0とは既に記号なのだ。

Posted by simfarm at 23:08 | Comments (2) | Track Back (4)

2006年06月14日

そろそろ『アテンション・エコノミー』

そろそろ『アテンション・エコノミー』の話でもしましょうか?

昨年末くらいから、喧しい『アテンション・エコノミー』という言葉。
端的にいうと「人の有限なる関心(気づき)の争奪戦が始まったね」ということなんですけど、そんなのはずっと前から起こっていること。「広告」は常に人のアテンションを争奪してきたし、「飽食の時代」なんて言葉とあんまり違いはないですね。この言葉自体も大変「似非web2.0」的ではあるなあと思います(笑)。

「アテンション」はまだ供給者視点の言葉なんですよね。生活者へのエンパワーメントが希薄な感じ。Google Adsenseの独り勝ちで、はい終了って感じ(^-^)。そもそもGoogle Adsenseなんて、ちっとも「web2.0」じゃないと思うのは私だけ?そんなの求めてないですよ。私の中の崇高な「web2.0」はそんな供給者寄りなものは排除しています。

これからは「アテンション」よりも「インテンション」の時代だと思うのですね。「関心」じゃなくて「意図」。
情報の洪水の中で、どうやって「関心」を引き付けるか?じゃなくて、どうやって「意図」の形成をアフォード(支援)するか?という視点の転換が「本質的なweb2.0」だと私は考えます。

「意図」を持って情報に当たれば、洪水の中から目的の情報を選び出すのは簡単。
RSSは、どちらかというと「意図」側に近いのですが(村山涼一さんは「吸引」と表現しています)、それでもまだまだ足りない。
ちなみに私はキーワード登録して、記事を「吸引」していますが、「web2.0」なんてキーワードを入れようものなら、あっという間に数百も集まって、読まなくなって放置してたら今は(5029)も記事が貯まってしまいました。
また、気になるブログを登録していたら100個を超えちゃいましたが、まともに見ているのはその中でも10個くらい。有名どころであっても、「404 Blog Not Found」は(455)、「茂木健一郎 クオリア日記」は(282)、「FNP」は(260)、「Ad Innovation」は(204)も未読記事が溜まってます。これが“志村和明の”「アテンション」の限界。

「集合知」もいいんだけど、「集合知」を読んでるヒマがない(^-^)。

お願い!誰か私の「インテンション」形成をアフォードして、マネジメントしてくださいませんか?(爆)
これ今後最大の商売ネタになると思うだけどな。

Posted by simfarm at 01:32 | Comments (8)

2006年06月13日

陸の王者(^-^)

昨日は弊社の山下さんの紹介で、慶應義塾大学3年生の女子学生のTさんにお会いしました。
何と私の20年後輩です(^-^)。
アルバイトの面接だったのですが、一発で気に入りました。
「TOEIC 920点」という特技にも驚きましたが、気に入ったのはコミュニケーションの能力です。何しろ話をしていて面白い。
よく聞けば、彼女は「学生のための国際ビジネスコンテスト」(日中韓合同)の実行委員をしていて、渉外担当として協賛企業から年間1000万円近くを集めているといいます。そう、バリバリの営業レディなのでした。
私も学生時代にある組織に属していて、企業から広告を集める活動をしていたので、それだけの金額を集めるのがどれほど大変かよくわかります。
迷わず、就職先としてリクルートを推薦しました。(Sさん会ってみませんか?w)
もちろん、うちのアルバイトはOKです。

ご飯を食べながらの面談中に、「マーケティングの勉強がしたい」というので、「コトラーをまずはザッと読みなさい」と勧めました。

感心したのは、面談後すぐにお礼のメールが入ったこと。

「早速学校に戻ってコトラーの本を探してみたのですが、
現在貸し出し中ですごくショックです。
明日日吉で借りようと思います。」

こういうところが営業マインドなのですな。すぐ動き、すぐ報告する。先輩のおじさんとしては、若い後輩の意欲は引っ張り上げずにはいられません(笑)。
早速私の家にあるコトラー本を貸してあげることにしました(コトラー本、学生には高いもんね)。


「マーケティング」というのは、彼女みたいな商売センスのある人が学ぶとものすごい効果があります。
「マーケティング」は、厳密には学問じゃないんですね。実践学なんです。使うための学問。正直商売っ気のある人には非常によい学問なのですが、そういうセンスのない人には毒にしかならないと思います。ただの頭でっかちを作るだけ。

世の中マーケティングオタクみたいな人がいて、やたらと理論を知っているのですが、ベタな商売センスは皆無という人がいます。「これはブルーオーシャン戦略ですね」なんて即座に言うくせに、どうやったら人が喜んでサイフからお金を払ってくれるのかという現実のイメージがほとんど出来ない。こういう人は一回販売職か営業職を経験してみなさい。なかなか売れないから(笑)。

昨日お金を稼ぐのに大切なのは「知識」と「スキル」だといいましたが、最後は「センス」に行き着くんですよね。
ベタな「商売センス」。相当大事な能力だと思うんです、私は。そしてこれは最も身につけづらい能力でもあるんですな。Tさんがどんな職業人生を歩むのか、これからとても楽しみです(^-^)。


慶應義塾といえば、もう1件ネタがありました。
妻の友人で、私の○年後輩のAさんからお仕事の打診をいただきました(彼女はもちろん社会人です。SFC出身)。
お話を聞くのはこれからですが、良い仕事だといいな。

ということで、慶應義塾な一日でした。

Posted by simfarm at 07:51 | Comments (278) | Track Back (1)