世の中には定量化された数値(統計)はどれくらいあるのでしょうか?
データをあまり使わない人に聞くと、おおよその人は「ネットで調べればかなりあるのでは?」という答えが返ってきそうですが、答えは「ほとんどない」のです。
そう、驚くほどちゃんとしたデータは世の中にないのです。
だから、弊社のようなリサーチという仕事が必要なのですが、とはいえ、本当にちゃんとした定量データを得ようとすると一般の人には想像できないような莫大な費用がかかります。
世の中にはないし、ちゃんとしようとすると莫大なお金がかかる。さてどうするか?
世の中にない数字は、創造(想像)するのです。
おおよそでも近似的な数字を瞬時にクリエイトするのです。
この能力を持つビジネスパーソンはめったにいません。
非常に高度な仮説設計力、いわゆるロジカルな構造化のスキル、そして創造力が求められるからです。
意外かもしれませんが、リサーチャーもこの能力を持った人は驚くほど少ないのです。調べないとわからないと言って先に進まない。不確実なものを嫌う潔癖症の人が多い気がします。偏屈なんですな。ある種プロといえばプロなんですが、それゆえに仕事の範囲を自ら狭めている人が多いのです。
コンサルタントという職業に就いている人の方がこの能力を持った人は圧倒的に多い。だからコンサルタントが重宝されるのかもしれませんし、もしかしたらこの能力にクライアントは大金を払っているのかもしれません。
世の中にない数字を、瞬時にクリエイトする。
例えば、以下のような質問をクライアントからされたとします。
「携帯電話など充電器で充電して使う機器って、世の中にどれくらいあるの?」
「充電器で充電されて、アンプラグで使用される電力量はどれくらい?家庭用電気に換算すると年間いくらくらいになりそう?」
「使い捨て電池で使用される電力は、家庭用電気に換算すると年間いくらになるの?」
こんなのは絶対にピンポイントなデータが存在しないのはお分かりでしょう。あなたなら、どのように即答しますか?
ちなみに上記のような質問は、コンサルタント会社の採用面接ではお決まりの質問ですから、コンサルタントになりたい人は常日頃からこういう視点でものごとを考えるくせをつけたほうがいいですね(^-^)。