「なせばなるなさねばならぬなにごとも」の深度

私の人生の最大の「セレンデュピティ」はあの瞬間に訪れたのかもしれないなあ、、、なんてことをふと思ったので書いておきます。

それは約20年前、私がリクルートの最終面接(といってもゆるい会合レベルだったんですけど)のときに訪れました。面接官に「学生時代に身につけたことで一番自慢できることは何か?」と聞かれ、遊びほうけていた私は答えに窮しました。

しかし、瞬間的に、ある本で読んだ「思い悩むよりも現実はやさしい」とか「悩みのレベルというものは、その人が越えられるレベルにしか設定されない」といった言葉が頭に浮かんで、それと同時に、実際の学生生活でも体験していたことを、まさに“その時”に実感しました。瞬間的に深く腹に落ちたのです。
それで、最終面接官(リクルート事件の中心的な人物でした)に向かって、自信を持って(自分の言葉にして)その通りのことを話すと、「君はその若さでよくそのことに気づいたね(^-^)」と言われて合格のサインである「握手」を求められました。リクルートでは採用だけでなく何事においても「握手」が大事な儀式なのです(今はどうか知りませんが)。

あれから約20年。

私はそれからずっと「悩むよりまず動く」「走りながら考える」を信条に生きてきたように思いますし、これからもそれを信条として生きていこうと思います。

「なせばなるなさねばならぬなにごとも」という諺の深度を、あの瞬間に自分の腹に落とせたのはホントにラッキーだったなと、いま思います。

Posted by simfarm at 2006年07月12日 06:48