『イカの哲学』(中沢新一・波多野一郎著/集英社新書)
をご紹介します。
前半は、特攻隊の生き残りで、シベリアの強制収容所で4年収容された後、スタンフォード大学に留学した在野の哲学者波多野一郎氏が、1965年(私が生まれた年です)に少数部のみを出版した書『イカの哲学』が収録されています。(大きな文字でたった40ページ弱)
後半は、学生時代からこの作品に注目していた中沢新一が、この書からインスパイアされた持論を展開します。
要旨は、バタイユの生命論である「エロティシズム」と「イカの実存」を融合させることにより、超戦争に対応する超平和の構造を持った新たな平和学、エコロジー学が構築されなれけばならないと提唱しています。
これだけだと何のことかわからないですね(^-^;)
しかし、噛み砕くのは困難なので、少しでも興味を持たれた方はとにかく本書をお読みください。
新書で安いですし、2時間くらいでサクッと読めますが、一生手元に置いておく価値のある本だと思います。